ビジネス

2019.09.04

日米中3都市で描く、ハードウェアスタートアップの勝算とは

(左から)SOSV創業者・マネージングジェネラルパートナーのショーン・オサリバン、SOSV GMでHAXサンフランシスコ マネージングディレクターのシリル・エバースイウェイラー、SOSV GMでHAX深セン マネージングディレクターのダンカン・ターナー


今回の「HAX Tokyo」では、まず東京で約3カ月間、住友商事、そして住友商事グループのシステムインテグレーターSCSKと共同で、技術コンセプトやビジネスモデル確立のための支援プログラムを実施する。住友商事はグループが携わる事業の現場を技術検証の場として提供し、SCSKはITサービス技術を提供することで、技術コンセプトやビジネスモデルを実用的な水準まで高めるサポートをする。

この東京のプログラムを経て採択された企業が、続く深センとサンフランシスコの海外のプログラムへと進むことができるのだ。

深センのプログラムで利用する「HAX深セン」のオフィスは電気街ファーチャンペイに位置し、まさに開発に打ってつけの環境だ。オフィスを出てすぐの店で部品の調達をでき、HAXがコネクションを持つ工場でプロトタイプの製作もできる。

都市の特徴を存分に活かしたプログラムと言えるが、この3都市にまたがる独特のプログラム設計の一番の狙いは、日本の起業家達が、米国、中国、ロシアなど世界各国から集まった起業家達と同じ場で製品開発の凌ぎを削る中で、グローバルな視座を持ち成長することだという。

「日本は才能あるエンジニアが多く、技術レベルも高いですがその多くが大企業に属している。失敗を恐れずに挑戦してほしい」とショーンは語る。

19年9月に、3、4社の採択企業を決定。11月からプログラムを開始し、20年2月には成果発表のDemoDayを設ける予定となっている。

文=瀧口友里奈

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