8月30日のブルームバーグの記事によると、Bluedは2020年の上場を目指しており、2億ドルの調達を視野に入れている。同社は上場プロセスの簡素さと、投資家の多さから、米国でのIPOを計画中という。
同アプリはゲイの男性を主要なターゲットとしており、利用者は4000万人を超えている。報道によるとBluedはこの分野で、世界最大のデートアプリとされている。Bluedは出会いを求めるシングル同士をつなぐだけでなく、カップルたちを海外の代理母とマッチングするサービスも提供中だ。
今後の収益の多角化を考える上で、代理母事業は大きな役割を果たすことが想定できる。ただし、代理母事業の拡大により、同社の創業者のGeng Leが投資家を説得できるかどうかは分からない。中国では1997年まで同性愛が禁止されていた。
中国政府は依然としてLGBTQコミュニティに対して、批判的スタンスをとり、最近も同性愛を描いたTVドラマを放映禁止にしていた。
Blued創業者のGengは、同性愛者であることを理由に警察官の職を失った2012年に、同社を設立した。それ以降、Bluedは累計1億3000万ドルの資金を調達した。Bluedやその他の同性愛者向けアプリは世界的人気を誇っているが、インドネシアなどでは強い批判を浴びている。
世界最大のLGBTQ向けデートアプリとしては「Grindr」も知られているが、同社も中国のゲーム会社「北京昆侖万維科技」によって運営されている。Grindrも米国で上場を計画中だったが、今年3月に米国の対米外国投資委員会(CFIUS)からの要請を受けて、IPOを延期していた。
CFIUSはGrindrが、不適切な個人情報の取り扱いにより、米国のセキュリティを脅かす懸念を指摘していた。