Lysenkoはファーウェイの通信機器に潜むリスクについて、「ロシアのセキュリティ技術は、いかなる攻撃をも防御できる性能を誇っている」と述べた。
世界で進む、スプリンターネット化について、Lysenkoはより大局的な視点から捉えていると述べた。「中国はテクノロジー分野におけるロシアのパートナーだ。ロシアの願いはテクノロジー分野で進化をもたらすことであり、必要な安全策を講じつつ、コラボレーションを行っていく」とLysenkoは話した。
「リスク分散」を念頭に置くロシア
「ファーウェイが脅威だとみなす考え方もあるが、先端的テクノロジーの供給を1国のみに限定することは危険だ。ロシアはこの分野のリスクを分散させていくのが得策だと考えている」
米国のメディアはファーウェイに対する危機感を煽っているが、ロシア国民からそのような声はあがっていないとLysenkoは指摘した。
ワールドカップで5Gのテスト導入が行われたモスクワでは、2019年に様々なパイロットプログラムが実施されており、2020年から2022年にかけて5Gの完全な商用利用が始まるとLysenkoは述べた。
ロシアの現地メディアは、ファーウェイの5Gネットワークが今後、スマートシティプロジェクトに用いられ、都市交通の整備を促進させると述べている。世界の多くの国で、5G通信のメリットは、HD画質の動画など、コンテンツの充実であるとされている。しかし、ロシアにおいては交通や市民サービスの向上などの利点が強調されている点は、非常に興味深い。