反響の大きい今回のCMについて日産自動車株式会社 日本マーケティング本部 ブランド&メディア戦略部の松村眞衣子(下写真)は「ProPILOT 2.0のPRのために、何か面白いいことができないかと思って企画したのですが、予想外の反響をいただいてびっくりしています」と語る。
CM以降、全国のイベント参加への問い合わせも多くあるそうで、現時点で実現の目処は立っていないが各地での体験会開催に期待したいところだ。また、ProPILOT 2.0の搭載は、スカイライン以外の予定は未定だというが、他車種の登場も決して遅くはないだろう。
搭載予定のスカイラインの前でお話を聞いた。不思議なボールと先進技術を楽しく語る熱量が伝わってきた。
クルマの運転支援技術は、体験してみることで、そのすごさがわかる。筆者も過去、日産のProPILOT Parking(自動で駐車を支援してくれる技術)などを体感したことがあるが、思わず「お〜。」と感嘆することしきり。あれを無口でいられる人は、そうはいないだろう。先進技術は実際に体験することがポイントなのだ。
しかし、実際に体験する機会は圧倒的に少ない。今回の試みは「普段、なかなか体験できない方、クルマの未来の技術への興味関心をもっていただくためのきっかけ」(松村)との言葉どおり、先進技術の一端、その仕組みをとても分かりやすく体感してもらうものだ。
宙を飛ぶクルマでもなけれな、本を読みながら目的地に着く完全自動運転でもない。そんな、未来への過程とも言える「手の届く先進技術」が、体験会の反響という結果につながっているのかもしれない。
十分に楽しませていただいたあと、帰り支度の折に、ふと気づく。
ん? 奥に見えるのは「スカイライン2000GT」ではないか! 未来の技術を体感するスペース、その奥に、日産を代表する名車2000GTが!往年の名車と先進の運転支援技術、そしてプロパイロット2.0を搭載するスカイラインの末裔、新型スカイライン。この配置は果たして意図されたものか。未来すぎず、しかし確実に未来を感じるニクい演出だ。
スカイライン2000GT