ところが、ハンドルを触らずにペダルも踏まずに走行すると、ドライバーの集中力が落ちることがあるということで、インパネの上に置いた顔認識カメラが常にドライバーの状態をチェックしている。例えば、携帯を見たり、助手の人を見たり、あるいは居眠りをすると、「だめですよ」と警告をする。
車線変更と高速出口は?
前方に自分より遅いクルマが走っている場合には、システム側が追い越しを提案してくれる。ハンドルを握って追い越しボタンを押すと、自動的にウインカーをつけて、ハンドル制御によって右車線へと自動的に車線変更が行われる。しかしテスラとは違って、ハンドルを握り続けなければならない。
高速道路の出口を出たい場合は、同じ追い越しボタンさえ押せば、システムが出口を判断して、手でハンドルを握ったまま、自然に降りてくれる。
正直な話、僕は今回のプロパイロット2.0を試すまで、こんなに丁寧に走ってくれる「条件付き自動運転」は、こんなに早くできないと思っていた。でも、試してみたら、「できるじゃないか」と納得。ただ、このシステムはあくまでも、高速道路での条件つきでのみ。高速ではない一般道で走ることは、また別の話だ。
連載:国際モータージャーナリスト、ピーターライオンの連載
「ライオンのひと吠え」過去記事はこちら>>