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2019.09.02 08:00

若きホテルプロデューサー、龍崎翔子が探し求める「最果ての旅のオアシス」 #30UNDER30


19年3月、龍崎は京都・東九条の「HOTEL SHE, KYOTO」をリニューアルした。コンセプトは「最果ての旅のオアシス」。京都駅の裏に広がる東九条エリアを、子どもの頃に訪れたカリフォルニアの砂漠にあるロードサイドモーテルに重ねて、見ず知らずの土地を訪れた旅人の心を潤すオアシスと捉えたものだ。

このホテルでは、伝統的な京都らしさはあえて強調せず、客室には高級寝具ブランド「シモンズ」のベットを設置したり、アイスクリームパーラーを併設したりするなど、旅人の疲れを癒す仕掛けにこだわった。

次々と新たな仕掛けを打ち出していく龍崎だが、今後については「一生ホテル事業だけをやっていこうとは思っていません」と話す。最近では、出産した知人の女性が育児に苦労する姿を見て、産後ケアに特化した宿泊施設や、託児所を併設したシェアオフィスを展開する構想も描き始めている。

「ホテル事業も、これから始めるかもしれない事業も、すべては自分の感じた“渇き”を潤していくこと。私がすることは、ただ、その繰り返しなんだと思います」

彼女はこれからも、「最果ての旅のオアシス」を探し続けていく。

<受賞者たちへの共通質問>
今後3年で成し遂げたいことは?



りゅうざき・しょうこ◎1996年、東京都生まれ。東京大学経済学部に在学中。2015年に母親と二人でL&Gグローバルビジネスを立ち上げ、 宿泊施設の経営を開始。「petit-hotel#MELON富良野」を皮切りに、現在5つのホテルを手がけている。2018年に「Forbes JAPAN WOMEN AWARD」ルーキー賞を受賞。

龍崎をはじめとした、個性あふれる「30 UNDER 30 JAPAN 2019」の受賞者の一覧はこちらから。若き才能の躍動を見逃すな。

文=伊勢真穂 写真=小田駿一

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