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2019.09.05

新車を買うなら、消費増税前後のどちらが得? 購入タイミングと保険料節約のコツ

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「新車割引」で自動車保険料を最大45%オフに

新しく車を買うなら、自動車保険の“割引”制度に注目してみよう。「新車割引」はぜひ確認しておきたい。

自動車保険は「対人賠償責任保険」「対物賠償責任保険」「人身傷害保険」「車両保険」などが組み合わさった保険だが、新車であれば、自動車保険料の約半分を「車両保険」が占めている。その「車両保険」を4割近く安くできたり、最長5年間に渡って割引を適用したりする保険会社もあるので注目だ。



注目が集まる先進安全自動車(ASV)に対し、「ASV割引」を用意している保険会社が増えている。表の損保ジャパン日本興亜の例では、衝突被害軽減ブレーキ(AEB)を搭載した車に9%割引を適用している。

子どものクルマを買うなら「等級シャッフル」に注目

また、新車を子どものために購入するのなら、“親の保険を子どもにあげる”手がある。これなら、2車分の自動車保険料の合計額を合理的に割安にすることが可能だ。

自動車保険料は、安全運転を続けると、等級がアップして割引率が年々大きくなる仕組みになっている。親がこれまでの運転で手に入れた大きな割引率を子どものものと入れ替えることで、割高になりがちな子どもの自動車保険料を安くできる。

自動車保険では「車両入替(等級シャッフル)」と呼ばれる手続きで、親の自動車保険契約上のクルマを新しいものに変更可能。車両入替は新規に車両を取得(または譲渡・廃車)した時点でのみ利用できる。

たとえば、車両入替(等級シャッフル)前の親の自動車保険料が20等級72,720円で、子どもの自動車保険料が7S等級149,880円というケースでは、等級シャッフルすると、親の自動車保険料が7S等級111,360円で、子どもの自動車保険料が20等級94,800円となる。

等級シャッフル前合計:72,720円+149,880円=222,600円
等級シャッフル後合計:111,360円+94,800円=206,160円
となるため、差額16,440円がお得になる。



なお、自動車保険は保険料計算上、1回事故を起こすと原則として3年間は「事故有係数」が適用され、事故なく安全運転を続けたケースより割引率が小さくなる。そのため事故有係数適用期間が1年以上の場合などは、等級の進行している契約に車両入替をすることが最適とならない場合があるので注意しよう。

以上、新車に関わる自動車保険の工夫を2点取り上げた。このほかにも、自動車保険は、補償内容や金額、設定条件などさまざまな工夫で、割安で合理的な入り方にできるかもしれない。

クルマ生活を送る上で避けられないコストだからこそ、一度、じっくりと見直し・検討するのがおすすめだ。消費増税・環境性能割などで増えた車体価格の税負担を、緩和する一策としても心にとめておきたい。

連載:ニュースから見る“保険”の風
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文=竹下さくら

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