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NCAA(全米大学体育協会)が運営する男子バスケットボールリーグ1部の選手だけでも約5500名。そこに海外選手も加わるため、数千分の60という限りなく超難関なのである。


八村塁選手 Photo by Ethan Miller / Getty Images

その狭き門をくぐり抜け、八村は「NBAドラフトで1巡目9位指名を経て入団した初の日本人」になったわけだが、実はこれまで、1巡目ではないが、NBAのドラフトで指名を受けた日本人選手が1人いる。

1981年、カリフォルニア州オークランドに本拠地を置くゴールデンステート・ウォリアーズから指名を受けた岡山恭崇氏だ。しかし、当時NBAのチームに属する選手はオリンピックやワールドカップなどの国際大会への出場が認められておらず、また日本国内のNBAに対する理解も浅かったため、交渉さえせずに入団を見送った経緯がある。

また、11年に日本人初のNBAプレイヤーとなった田臥勇太はドラフトを経た入団ではなく、18年にメンフィス・グリニーズでプレーを始めた渡邊雄太は昨年のドラフトでは名前すら挙がらなかった。

3人とも日本を代表するバスケットボール選手ではあるが、八村はそんな彼らでさえも成し得なかった偉業を達成したのだ。

これからNBAのシーズンに入り、八村がチームで試合に出続け、活躍できるか気になるところだが、その勝負はプレシーズンマッチが行われているいまもう既に始まっている。7月6日に開幕したサマーリーグのNBAデビュー戦では開始2分で初得点も決めた。

今年で74年目となるNBAの今季のレギュラーシーズンは、10月22日(現地時間)に開幕する。そして、来年には東京オリンピックも控えている。NBA選手として、また日本代表選手として、13歳から「NBAに行く」と誓い、夢を叶えた八村塁に大きな期待が寄せられている。


はちむら・るい◎1998年、富山県生まれ。宮城県明成高校を卒業後、ゴンザガ大学入学。現在はNBAチーム、ワシントン・ウィザーズでプレーする。

八村をはじめとした、個性あふれる「30 UNDER 30 JAPAN 2019」の受賞者の一覧はこちら。若き才能の躍動を見逃すな。

文=石原龍太郎

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