「すぐ眠れる」は自慢できない。ビジネスパーソンが知らない慢性睡眠不足

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2. 戦略的に仮眠をとる

睡眠時間が足りないと、どうしても仕事での集中力やパフォーマンスは落ちてしまいます。特に午後は、パフォーマンスが下がりやすいタイミングでもあります。そのような時には仮眠を積極的に取りましょう。仮眠は確実に後のパフォーマンス向上につながります。



起床から6〜7時間後くらいのタイミングであれば15分〜30分、夕方に近づいてきてしまった場合は10分くらい。就寝前6時間以内だと、夜の本睡眠に影響が出るので、タイミングと時間は工夫することが大切です。

3. 二度寝と寝溜めのテクニック

睡眠時間が確保しやすいのは休日です。しかし、日頃からの睡眠不足を一気に解消しようとして土日に二度寝や寝溜めをすると、翌週に影響が出てしまいます。

そのような時には、平日となるべく同じ時間に一度起きて外の光を浴びて平日と同じリズムを作ります。そこで概日リズムをしっかりと作ってから、"部屋が明るい状態"で再度二度寝をしましょう。そうすることで、平日のリズムはずらさずに、睡眠不足を少しずつ解消することができます。ここでも仮眠と同様に、夜の本睡眠に影響を与えないように、夕方以降は寝ないように注意しましょう。

このような睡眠の技術を個人の工夫として実践しつつ、同時にとても大切なことは、会社が従業員の睡眠時間確保を尊重することです。

仮に、従業員やマネージャーが、自分がすぐに眠れることを社内で自慢をしていたり、社内で居眠り(仮眠でなく)をする人が多いようであれば、それは慢性睡眠不足の可能性があることを理解し、会社として残業時間の是正など根本的な対策を考えていく必要があるでしょう。

連載:「睡眠」をアップデート
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文=小林孝徳

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