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香港一のビリオネア 李嘉誠(リ・カセイ) by Gettyimages

お金に関する鋭い知覚がなければ、本当に裕福な人にはならない。本物の億万長者が何かに大きく賭けるなら、それは注目し、場合によっては同じような行動を取る価値があることだ。

その例として挙げられるのが、アジアで最も裕福な男性の一人、香港一のビリオネアである李嘉誠だ。先ごろ、遠く離れた英国で多額の投資を行うことを決めた。

報道によれば、李が設立したCKアセット・ホールディングスは、英南東部を拠点とするパブ運営会社「グリーン・キング(Greene King)」を55億9000万ドル(約5910億円)で買収することで合意したという。

恐らく、掘り出し物に対する天性の嗅覚が働いたのだろう。そうだとすれば、李の勘は大きくは外れていないはずだ。英国は現在、投資家にとっては全般的に買い手市場となっている。銀行から55億ドルを借り入れなくても、個人投資家がいくつかの「格安品」を見つけられる可能性がある。要するに、英国株は今こそ買い時だと言える。そう考える理由は、以下のとおりだ。

まず、ポンド安・ドル高が続いていることだ。2016年半ばには、1ポンドは1.40ドル前後だった。だが、欧州連合(EU)からの離脱を決定して以降は下落傾向が続き、現在は同1.22ドル程度になっている。つまり、多額のドルを持っている人は、わずか数年前に比べてより良い条件で取引をすることができる。

次に、数十年にわたって欧州で最も活況を呈してきた英国経済が崩壊することになると確信している人たち以外にとっては、同国株が信じられないほど割安になっていることが挙げられる。

コンサルティング会社ヤルデニ・リサーチ(Yardeni Research)のデータによると、MSCI英国インデックスの英国市場での予想株価収益率(PER)は12.9倍だ。米国とユーロ圏の市場ではそれぞれ、15.3倍、13.5倍となっており、それに比べれば相当に低くなっている。

一方、それでも英国株は平均して、米国株の2倍以上の配当金を支払っている。S&P500の配当金の年間利回りは平均2%未満だが、FTSE100種総合株価指数は4%以上だ。言い換えれば、英国経済が近い将来に崩壊すると考えているのでなければ、購入を考えないのはばかげていると言えるほど、英国株は割安の水準で取引されているということだ。

FTSE 100指数への連動を目指す上場投資信託(ETF)はいくつもある。それらの中には、外国の市場で取引されている株の売買を行う証券会社を通じて、米国(やその他の国)でも購入できるものもある。

編集=木内涼子

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