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2019.08.26 12:30

BTS所属元が半年で170億円売上、モバイルゲームにも注力

BTS(Photo by: Greg Gayne/NBC/NBCU Photo Bank via Getty Images)

BTS(Photo by: Greg Gayne/NBC/NBCU Photo Bank via Getty Images)

韓国の人気ポップグループBTS(防弾少年団)の所属事務所、ビッグヒットエンターテインメント(以下、ビッグヒット)が先週、同社初の企業ブリーフィングを行い、2019年上半期の売上が2001億ウォン(約174億円)に達したとアナウンスした。

今年上半期の営業利益は約3200万ドルだった。今年3月にビッグヒットが開示した2018年の通期売上は約1億7660万ドルで、営業利益は約5300万ドルだった。

ビッグヒットの業績は急拡大しており、昨年を上回る実績をあげている。売上や利益は今年上半期の時点で、昨年の通年レベルの水準に近づいている。

現地紙のKorea Heraldによると、BTSの世界ツアー「Love Yourself: Speak Yourself」の5月と6月のチケット売上は約7700万ドルに達したという。この金額には、韓国でギネス記録を達成し、発売1カ月で340万枚近くを販売したアルバム「Map of the Soul: Persona」の売上げは含まれていない。

ビッグヒットCEOのパン・シヒョクは、今後の事業拡大プランについて「音楽業界において、さらに新たなバリューを生み出していく」と述べた。「売上げを伸ばし、市場を拡大し、音楽業界に関わる人々の生活のクオリティを向上させていく」とパンは続けた。

ビッグヒットは7月に、ガールズグループのGFRIEND(ジーフレンド)が所属するソースミュージックの買収を完了し、子会社化すると発表した。同社は今年3月、BTSの弟分的ポジションのグループTXT(トゥモロー・バイ・トゥギャザー)をデビューさせた。

ビッグヒットは先日、ソウル本拠のゲーム音楽企業Superbを買収した。「当社はゲーム音楽分野で巨大なシナジーを生めると考えている。この買収は双方のメリットとなる」と同社は述べた。

パンのいとこのパン・ジュンヒョクは、モバイルゲーム大手のネットマーブルの創業者だ。ジュンヒョクはビッグヒットの2番目の大株主となっている。ビッグヒットとネットマーブルは、先日、共同でスマホ向けビジュアルノベルの「BTS World」をリリースした。

BTS Worldのサウンドトラックには、Juice WRLDやCharli XCX、Zara Larssonらがフィーチャーされ、韓国のサウンドトラック作品としては初めて、ビルボードのサウンドトラックチャートで初週1位を記録した。

今回のブリーフィングではBTSのメンバーが登場するストーリーシリーズ、BTS Universeをベースとしたドラマの制作も発表され、2020年下半期に公開予定とされた。さらに、ネットマーブルとのコラボで新たなBTSのゲームが制作されることも発表された。

編集=上田裕資

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