フジロック参戦20年目。通い続ける理由、そして過ごし方

グリーンステージでの筆者


メインのグリーンステージに、グループで陣取る。早速ビールを買いに行き乾杯して一息。フジロックのオーガナイザーで、”大将”ことSMASHの日高さんがイチオシする『RED HOT CHILLI PIPERS』の演奏には、最後の曲あたりで間に合った。パブパイパーの演奏で、客席がパブ化していてしょっぱなから盛り上がっていた。



まだ天気が大丈夫なうちに、お昼を食べたり昼寝をしたりしているうちに、ドラマーの池畑潤二率いる『ROUTE 17 Rock’n’Roll ORCHESTRA』という初日の目玉バンドがに登場。引き続きうとうとしていたのだけれど、加山雄三の登場あたりで目が覚めた。

特に目当てにしていなかったバンドに驚かされる、これもまたフジロックの魅力だ。出ることも知らなかった御年82歳の若大将が山の中で「マイウェイ」を熱唱する様子を横目に、緑に囲まれて寝起きビールを満喫できる機会の贅沢さといったら、他ではなかなか味わえない。

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The oldest singer. #82yearsold #yuzokayama #加山雄三 #若大将 #myway

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そしてまたぐだぐだしたりで時間は過ぎていったが、徐々に雨が降り始めてきた。そして、彼らのおかげで金曜にもかかわらずチケットがソールドアウトしたのでは、とも言われている去年再結成した『ELLEGARDEN』が終わり、今回のおめあてのひとつ、『CHEMICAL BROTHERS』の時間に。

僕がはじめて来た2000年のフジロックでも、同じグリーンステージで観た思い入れのあるグループだ。通常2時間程度で終わるリハーサルを一晩まるまるかけてやったというくらい気合のはいったステージらしく、期待が高まる。エルレ終わりでモッシュピットに入り、今か今かとはじまりを待つ。

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苗場6年ぶりのケミカル。 #chemicalbrothers

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2人が登場し、ステージの映像とは思えない高解像度の映像にあわせて爆音が流れはじめる。最新アルバム『No Geography』のチューンで攻めてくるのもまたいい。映像内の人形の手からレーザーが発射されたりと、もはややりたい放題。

フジロックがモデルにしたと言われる、イギリスのグラストンベリー・フェスティバルでのステージと同内容で90分きっかりのセット。フェスのステージもグローバルなパッケージになっているのだなぁと、ふと思った。大満足のうちにあっという間に初日は終了。一旦宿に帰り濡れた服を着替え、出口そばのバーでまた飲む。夜は更けていく。ここでの時間もフジロックの醍醐味のひとつだ。
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文=山本憲資

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