フジロック参戦20年目。通い続ける理由、そして過ごし方

グリーンステージでの筆者

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今年もこの季節が終わった。毎年7月末は苗場で過ごしているが、それも20年目となった。18歳からフジロックに通い初め、この夏、僕は38歳になった。そこから大して成長した実感もないけれど、少し大人になったような気もする。

日本初の野外フェスティバル、フジロック。こんな素敵なお祭りが、とある男の情熱でゼロから立ち上げられていることに感嘆し、そして苗場に流れる自由や自律の空気に魅了されてきた。それが自分の生き方の指針、新たな仕組みを作りあげていきたいという原動力にもなっている。それなりに忙しい日々を過ごしている中、自分の「土台」を確認しに、毎年この場所に戻ってきているのだ。

今回は、今年のフジロックをどう過ごしたか、ここで書いてみようと思う。



加山雄三の登場に目が覚めた1日目

今年のフジロックは7月26日〜28日の3日間。20年目ともなると、準備は手慣れたものだ。初日の当日朝早起きをして、手際よく必要なものをバッグに詰める。

汗や雨で濡れてしまうのに備えて、Tシャツや下着、靴下などは開催日数の2倍分くらいを準備するのは当然として、ゴアテックスの上下や防水のアウトドアシューズも2セット(場合によっては3セット)持っていっておくといい。荷物は増えてしまうが、びしょ濡れになったときに濡れていないものが使えると、快適度が大きく変わる。会場内では使用禁止だが、軽量の折りたたみ傘も持っておくと、宿と会場間の移動で降られた際に便利だ。

毎年多かれ少なかれ雨に見舞われるので、折りたたみ椅子は座面がメッシュになったタイプがおすすめ。メインの椅子とは別に、小さくて持ち歩ける軽量の椅子もあるといい。



会場内のお店は客席から軒並み距離があるし、どこもそれなりに行列ができるので、イージーパックのワインを買い込んで持っていっておくとすぐに飲めてよい。僕は「JP CHENET」の白ワインをいつも10パックほど持っていっている。ちなみに、ビールはお店に並んででも生ビールが飲みたいと思う派だ。

会場移動用にはここ数年、カリマーの15Lのリュックを愛用していて、そこにゴアテックス上下、折りたたみ椅子、帽子、薄手のカーディガン、ジップロックにいれたモバイルバッテリー、お菓子、ワイン、お水を詰め込んで宿から出動する。

会場のある苗場までは、東京からクルマで3~4時間。今年はオリンピックの予行演習なのか、首都高の入り口が順次閉鎖される日と重なり、早めに出発した。朝6時半ころに家を出て、高速にはスムーズに乗れたものの、早速事故渋滞に遭遇。関越道までなかなか辿り着けない。

何度かの休憩をはさみ、11時過ぎに苗場着。すでに各ステージでトップバッターの演奏が始まっている。宿にチェックインを済ませて、さて会場へ。


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文=山本憲資

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