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アメリカのシアトルに本拠地を構え、世界27カ国に35,000人(2019年8月現在)ものスタッフを配置するアバナード。

ここはマイクロソフトとアクセンチュアのジョイントベンチャー。各分野における世界最高峰の企業が手を結び、革新的なデジタルおよび、デザイン主体のエクスペリエンスを届けるトッププロバイダーだ。

設立は2000年、日本法人はその5年後に誕生した。当時、マイクロソフトは「Windows」「Office」が、マーケットで90%以上のシェアを誇っていたが、素晴らしいシステムを提供する一方で、クライアントに合わせた開発や提案が不足。そこで、ビジネス拡大のため、アクセンチュアと組んだことが創業のキッカケだ。

プロダクトとサービスのハイブリッド型企業

現在、アバナードには日本国内だけで550人もの優秀な人材が集っている。世界最大級のソフトウェアベンダーと世界最大級のコンサルティングファーム、双方の武器を出し合っている企業だけあって、クライアントの満足度も高い。

これまでは、システムエンジニアやセールスエンジニアが顧客の現場に出向き課題をヒアリング、システム導入すれば大方の問題は解決できた。ただ、AI・IoTといったデジタル技術が劇的に進化したことで、旧来のスタイルでは対応しきれないというケースも増加している。デジタルを軸としたイノベーションを、多くの企業が欲している証拠と言えよう。

「大きなイノベーションを起こすには、まず強いプロダクトを所有していなければならない。そして質の高いサービスや提案を提供できるハイブリッド型の体制、組織であることがベストだ。だから私たちは、IT施策・基盤の最新化とビジネスアプリケーション(ERP&CRM)を主なソリューションとし、昨今、独自のポジションを築くことを目指してきたのです」 

言葉の主は、アバナードでシニアディレクターとして活躍するベンカッタラマン・カナンだ。

 南インド・チェンナイ出身であるカナンの経歴は実に華やかだ。インドでITコンサル会社に所属し、自動車部品メーカーへのビジネスコンサルティングを担当。来日後は日本の超大手の自動車メーカーである日産、トヨタ、三菱、General Motorsの業務コンサルティング、ビジネスプロセス改善、SAP導入によるシステム化や会計モジュールの導入などを通して超大手のビジネスコンサルを担ってきた。

その後、起業を挟み、2012年にはマイクロソフトでデリバリ部門のリードに着任。IBMでも活躍し、2017年、アバナードへと転職したのである。

どの会社も持ち得ない我々の武器、それが「Power of Three」

マイクロソフト時代にはプロダクトを提供し、IBM時代ではソリューションベースのサービスを提供。プロダクトもサービスも経験のあったカナン。なぜ、両社のような世界的な知名度を誇る企業を辞め、ソフトウェアベンダーでもなくコンサルティングファームでもない、ハイブリッド型のアバナードを選んだのだろうか。



「様々な会社を見てきたからこそわかるのです、アバナードは「技術のリソース」が非常に強いと。高品質なマイクロソフトの知見あるスタッフが多いだけでなく、優先的にプロダクトを使えてサポートも受けられる。

さらに顧客へのコンサルテーションのフェーズでは、世界屈指の実績と実力をもつアクセンチュアのフレームワークであり、ノウハウが活用できる。

確固たるプロダクトがある、それを最大限活用するためのプランニング力もある。どちらか一方が欠けてしまうと正直、できないことも出てきますが、2つを兼ね備えるこの環境ですと、できないことがないんですよね」

カナンはもちろん、アバナードの社員と話すと必ず出てくるのが、「Power of Three(パワーオブスリー)」というキーワードだ。マイクロソフト×アクセンチュア×アバナード、この3社が共同して、クライアントに対してのソリューションを提供していく体制がある、それが我々の強みだと。

現在、シニアディレクターとしてカナンが管理しているプロジェクトの数は150を超える。積極的な増員から組織を強化している状態にも関わらず、これだけの案件が集まっている。順調そのものと言って過言ではないだろう。
 
入社後、「すぐに仕事が見つからない」という幸福

以前、別のインタビューでアバナードの代表取締役である安間裕がこんな言葉を話していた。「ウチにはトップダウンはない、ボトムアップしかないんですよ、本当に」と。この真偽について現場のリーダーであるカナンに聞くと、安間さんが、と笑って何度も首を縦に振った。

 「アバナードは起業家が集まるような会社、だからボトムアップしかないですね。他社と比べると、何をやるべきかの具体的な指示がないのです。皆、自分で考えて、自分で行動する。課題発掘から課題解決のプランニングまで、能動的に動ける、動きやすい文化があるのです。

これだけ聞くと、すごい放ったらかしのドライな会社っぽく映りますが、当然、サポート体制は整っているので安心してください(笑)。第二新卒の方々には経験豊富な先輩がついて一緒に動きます。そしてアバナードのビジネスは4つの領域に分かれていますが、自身で好きなカテゴリを選ぶことができ、またそのカテゴリで自分のキャリア目的に合わせたトレーニングを積むこともできます。

それにすごく特徴的なものがあって。コラボレーションサイトというものが存在しているのですが、そこで質問を出すとグローバルからアイデアが返ってくるのです。だから1人で仕事をするということではありません。ソリューションを生み出しやすい環境を優先しているんです」



入社直後は、いい意味でのサプライズであると言う。それは、すぐに仕事が見つからない、ということ。まずは会社の文化を知ってほしいという思いがあるからだ。この会社にはどんな人材がいて、どんなツール、クライアント、プロセスがあるのか。高いパフォーマンスを発揮するために十分な見極めを行うのだ。じっくりとお互いを知れる、これは幸福な時間と言えるのではないだろうか。

サラリーマンではなくビジネスマンであれ

 今後は、プロダクトやサービスの専門家を育てるだけでなく、このどちらもができるハイブリッドな人材を発掘し、育てていくのがアバナードの方針だ。

「サラリーマンよりもビジネスマンが、この会社では活躍できると思います。起業家が集まるような会社なので。入社したらいろんなプロジェクトと出会います。どのプロジェクトにも何かしらのリスクが必ず潜んでいます。ですから、そのリスクに対して前向きに挑戦できる人材が向いていると思います。自信を持っている人がいいですね」

プロダクトもサービスも両立できる人材はまだまだ少ない。ビジネスコンサルティングを生業としていたカナンにとっての大きな挑戦はマイクロソフトに移ったこと。こういった挑戦する者をサポートしたいというのがカナンの思いでもある。

自信を持つということ、言い換えるとそれは、失敗から学ぶことと言えるかもしれない。カナンも自分の失敗談を積極的にスタッフに話す。昔、コンサルティング会社を立ち上げた時の話だ。社内への情報共有が不完全だった結果、仲間は退職。その後、受注した大型プロジェクトをカナン一人で回すことに苦難した過去があるのだ。

こういった体験から、カナンの部署では自主性を重んじることを基本とした上で、有事の際のサポート体制を徹底的に整えてきた。

「結局、仕事は助け合い。どれだけ助けてくれる人が周りにいるかが大事です。僕も全力でサポートしますけど、我々にはアジアだけで20,000人の後方支援スタッフもいる。困ったら、シェアすればいい。仕事は誰かとするから、誰かと分かち合うから面白いんですよ」

きらびやかな経歴と確かな実績を持つ彼ですら、仲間の重要性と感謝の意を話している。この会社には、きっと想像以上に強いキズナがあるのだろう。

Promoted by アバナード 文・上沼祐樹 写真・小田駿一 編集・後藤亮輔

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