国際モータージャーナリスト「ライオンのひと吠え」

三菱アウトランダーPHEV

三菱アウトランダーPHEVが登場したのは、確か6年前だった。この車はその後、凄まじい記録を作り続けてきている。

昨年12月に世界No1プラグイン・ハイブリッド車となり、今年4月には、全世界50か国以上で20万台の販売台数を突破したのだ。欧州でも5年連続でNo1の座を獲得し続けている。

これだけ売れる理由は3つある。まずは、アウトランダーPHEVは、今大人気のSUVであるということ。SUVは世界的に最も伸びているカテゴリーで、乗りたがる人は増える一方だ。

2つ目は、プラグイン・ハイブリッドであるため、多くの国で、購入すると補助金がもらえるということだ。つまり購入価格がグーンと下がる。また、プラグイン・ハイブリットであるということで、買った人が「自分は環境のために良いことをしている」と思えているのもポイントだ。

3つ目は、このアウトランダーPHEVがユニークであることだ。というのは、この価格で、同車に似ているライバル車がないのだ。最近、ジャガーI-PACE、テスラ・モデル3、メルセデスベンツEQC、BMW iX3、アウディe-tronなど、多くのEV車が市場に登場しているが、400万円台ではアウトランダーPHEVは非常に珍しい存在となっている。



これだけ成功すると、欧州のような主な市場で期待度は高止まりだ。しかし、英国の辛口ジャーナリストが、2019年用のマイナーチェンジ仕様をチェックした時、ほとんど変わっていない外観を批判はしたものの、パワートレーンの進化を確認した際は目が点になった。

有力メディア「トップギア」で、「外観はLEDヘッドライトとホイールしか変わってないじゃないか。でも、その鉄板のボディの下を見てみると驚き! 機械的な部分はほとんど全部進化している」と、印象を新たにしたと記している

その通りだ。今までの2Lエンジンの代わりに、新しい2.4Lの4気筒ガソリンエンジンが搭載されることによって、燃費や加速性が向上されている。後輪のeモーターがパワーアップし、発電機やバッテリーの容量も15%ほど上がっている。それに、ステアリング、ブレーキ、サスペンション、4WDのハイブリッド・システムも全て改良されているわけだ。

今回の改良のポイントは、新基準であるWLTPへの対応だ。国際基準の新燃費表示「WLTPモード」で、燃費は49.9km/L、CO2排出量は46g/km。実は欧州で新しく登場してくるドイツ製のEV流SUVが実際に現れるまで、WLTP基準に対応できているSUVは、アウトランダーPHEVしかない。

文=ピーター・ライオン

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