「1島1リゾート」のモルディブで贅沢に楽しむ2島滞在

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一方の、バハグリルは、北アフリカのスパイスを使ったバーベキューが主役。ひよこ豆のペースト、フムスなど野菜や豆をたっぷり使った小皿や自家製パンを盛り合わせた中東の前菜に続いて、串に刺さったダイナミックなプレゼンテーションのグリル料理が登場し、デザートには中東の伝統菓子バクラヴァ、モロッコ風のオレンジケーキもある。

リゾートのヘッドシェフ、ディーペッシュさんは「今は食事でリゾートを選ぶ人が80%。そして、誰もが、自分が何を食べているのかを気にする。リゾートの周辺は漁が禁止されているため、スピードボートで10分ほど離れた、ヒタドゥ島から、特産のロブスターやキハダマグロ、色々な種類の魚を仕入れています。質の高い食材を料理していることを知ってもらい、信頼感を醸成するためにも、何も隠さないオープンキッチンである、というのは大切なのです」と語る。

フレッシュな地元産食材を使うことは、食べる人の楽しみを増し、人口80人の小さな島、ヒタドゥ島の人たちの生活を支えることにもなっている。



宿泊場所は、ヴィラだけでなく、一棟だけ「ビーチバブルテント」と呼ばれる透明な特殊素材でつくられたテントがあり、星空を眺めながらのディナーが楽しめ、自然をいつもと違った形で満喫することができる。また、プールサイドにはシーシャ(水タバコ)が楽しめるコーナーがあるなど、非日常感を楽しむ仕掛けが随所にある。

体験といえば、この島ならではの1.8キロメートルもあるサンドバンクの先にある、昼と満月の夜だけオープンするシーフードレストラン「クラブシャック」もぜひ訪れたい。モルディブの伝統的なボート「ドーニ」の送迎がついてるが、日差しが強すぎなければ、15分ほど、フォトジェニックな純白のサンドバンクをカクテル片手に歩くというのも悪くない。



「70年代のアメリカ」をテーマにした店内は、アメリカンなロゴが散りばめられたりポップな色使いがされたり、インスタ映えも考えられたにフォトジェニックな空間。食事はグリルしたシーフードやローストチキンなどを中心としたシンプルな料理が並ぶが、デザートの「フィノール・シグネチャー・レモン・タルト」はそのサイズにきっと驚くはずだ。

「当たり前を覆す」楽しく、エキサイティングなリゾートというコンセプトは大いに受け、早くも追随するリゾートが現れているとのこと。色々なニーズに柔軟に対応できるのが、今のラグジュアリーだ。くつろぎも、遊びも。そんな欲張りな方は、ぜひモルディブで2島滞在を。

文・写真=仲山今日子

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