ビジネス

2019.08.22

アンケート不要。スラックのデータから従業員のコンディションを可視化するサービスが登場

(中央)Boulder代表の牟田吉昌




牟田のこうした思いから、Wellは誕生した。同サービスはスラックにおけるメッセージ内容、スタンプ内容、投稿または他メンバーへの返信タイミング・速度のほか、チャンネル別・人別の投稿数、投稿量、投稿内容、ステータス状況といった行動データを取得し、AIで解析。組織、従業員のコンディションを客観的かつリアルタイムに可視化し、潜在的な課題に対して早期の対応を可能にするというもの。スラックを導入している企業であれば、すぐ使い始めることができる。

すでにアンケートを活用して組織コンディション可視化するツールなどが存在するが、牟田は「アンケートは恣意的に記入する人も多く本当の声が得難い」と言い、そのためアンケート不要で、スラックのデータから組織、従業員の現状を把握、分析できる形にした。



「アンケート集計のリードタイムがなくなることで、よりファクトに近いデータをリアルタイムに可視化できるのもWellの強みです。放置してしまうと、より深刻になるような課題を予兆段階でキャッチアップすることで、早期解決に繋げることができます」(牟田)

現状はスラックのみしか対応していないが、今後は他のコミュニケーションツールやメールにも対応していく予定とのこと。また、今後、ファーストユーザーとして無料トライアルに参加した企業のフィードバックをもとにプロダクトの改善を図っていくという。

「自分は事業を成功に導くためには、従業員のウェルビーイングを両立させる必要があると思っています。Wellを通して、従業員がより前向きに働ける組織、社会の実現を目指します」(牟田)

文=新國翔大

ForbesBrandVoice

人気記事