芸能事務所を辞めて、起業の道へ。山賀琴子が選んだ「選択肢を広げながら生きる」こと

アクセサリーブランド「ENELSIA(エネルシア)」を展開する山賀琴子

“日本一美しい大学生女優”と称され、「ミス青山コンテスト2015」と「Miss of Miss CAMPUS QUEEN CONTEST 2016」でグランプリを獲得。その後、大手芸能事務所「研音」に入り、テレビドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』に出演するなど、女優としてのキャリアを積んできた山賀琴子。
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女優デビューのドラマでブレイクし、その後、数々の作品に出演するなど順調に女優のキャリアを切り拓いていた彼女が事務所を退社したのは2018年9月のこと。当時、この決断に対して驚きの声が多く挙がっていた。研音を退社した山賀は現在、自身で会社「COTOCOTO(コトコト)」を立ち上げ、アクセサリーブランド「ENELSIA(エネルシア)」を展開するなど事業家としてのキャリアを歩み始めている。

なぜ山賀は大手芸能事務所から、独立する道を選んだのか。そしてアクセサリーブランドを展開するほか、自身のユーチューブチャンネルを立ち上げるなど、さまざまな活動を行っている裏側にある思いとは何か。山賀に話を聞き、彼女の考えに迫った。

特に「やりたいこと」がなかった大学生時代
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今から4年前。大学3年生のタイミングで「ミス青山コンテスト2015」に参加し、そこでグランプリに選んでいただきました。この出来事を起点に私のキャリアが拓かれていったのですが、実は最初、ミス・コンテスト(以下、ミスコン)に対してはあまりポジティブなイメージを持っていなかったんです。

当時は先入観でしか判断できておらず、大学1年生、2年生と広告研究会からミスコンにスカウトしてもらったのですが、断っていました。

しかし2年生のときに友人に誘われて行ったミスコンの舞台で、目標に向かって切磋琢磨し輝いている同世代の人たちに心を奪われ、考えが180度変わったんです。

皆それぞれ目標を持って全力で挑戦し、本番の舞台に立っている。本番までの裏側の努力などを考えたら、全員が輝いて見えて。全力で青春を謳歌している感じが私の胸にグッと来たんです。そのときに「もし来年も声をかけてもらえたら、私も挑戦してみたい」と思い始めました。

当時、「何か胸を張って頑張ったと言えることはあるか?」と聞かれたら、堂々と答えられるものもなくて。そんな私が少し嫌と言いますか……。私も胸を張ってがんばったと言えることをやりたい、目標に向かって挑戦したい。そんな思いもありました。

そして大学3年生になったとき、再び広告研究会に声をかけてもらえたので、恥ずかしい思いもありつつ、挑戦したい気持ちが強くなり、友人に相談したら、「せっかくのチャンスなんだから絶対に出た方がいい」と背中を押してもらえたので、出場することを決めました。


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構成=新國翔大 写真=小田駿一

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