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Michael Vi / Shutterstock.com

米政府は新規株式公開(IPO)を通じて市場から資金を調達しようとする企業の質について、何らかの基準を適用すべきだろうか? 米証券取引委員会(SEC)は最低限必要となる要件を定めているが、筆者はそれについて、基準として十分なものだろうかと疑問に思っている。

シェアオフィス大手WeWorkを運営する米国のThe We Companyは先ごろ、上場に向けSECに目論見書を提出したが、その内容を見る限り、同社への投資は控えるべきだと考える理由が6つある。

(筆者は本記事で言及するいずれの企業とも金銭的な利害関係を持たない)

1. 損失計上と現金燃焼

The We Company(We)は損失を出している。2019年上半期の売上高は約15億ドル(約1590億円)に上り、前年比で2倍に増えたが、同時に損失も倍増した。

IPOを果たしたWeに投資すれば、それは同社が何としても手に入れたい現金を提供することになる。米CNBCテレビは米金融サービス、MKMパートナーズのアナリストの見方として、およそ6か月後には現金が不足する可能性があると報じている。

2. バランスシートから見える問題

Weは11年前の投資銀行リーマン・ブラザーズの経営破綻の原因と同様の問題を抱えている。それは、バランスシートの管理に関する問題だ。

銀行が長年にわたって短期の借り入れに大きく依存しながら長期の融資を行えば、トラブルに陥る。Weは長期契約で物件を借り、短期契約で会員にスペースを貸している。CNBCによれば、Weの顧客の平均契約期間は2年。物件の所有者と結んでいる賃貸契約は最長で15年だ。

景気が後退局面に入り、会員が節約のために契約をキャンセルするようになれば、Weは問題に直面することになる。

3. 著しい誇大評価

米テクノロジーメディアのザ・ヴァージが指摘しているとおり、Weの競合である上場企業のIWGは、運営するレンタルスペースの面積でも顧客数でもWeを上回っている。2018年の売上高は25億ドル、純利益はおよそ1億600万ドルだ。

8月16日現在のIWGの時価総額は37億ドル。一方、Weの評価額は、その12.8倍に当たる470億ドルだ。

編集=木内涼子

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