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2019.08.21

「Vチューバー文化」を世界へ。クラスターに投資した理由

左:手嶋浩己 右:加藤直人(Photo by Toru Hiraiwa)


手嶋:XTech Venturesにおける最初の投資案件がクラスター。ファンドとして想定している1案件最高額である2億円を投資し、かつ、僕が社外取締役にもなった。クラスターは、成功確率こそ当時より高まっていると思いますが、まだハイリスクハイリターンのホームラン狙い。僕らとしても、時間をかけてコミットしていきます。加藤さんが起業家として優れているところは、言語化能力が高い。ビジョンをはじめ、人に共感される言い方ができるクリエイティブなセンスがある。

加藤:日本でいま、VR、VR音楽ライブといえばクラスターというイメージもできています。今後は、VRの認知度をいかに多くの人へと広げていくか。クラスターがリーディングカンパニーという立ち位置になり、市場をさらに開拓していきたい。もうひとつは、Vチューバーが生まれた「日本のカルチャー」の強みを生かして、グローバルに出て行きたいです。

手嶋:クラスターに関しては、現実路線に走らないでほしい。別に狭義のユニコーン企業になってほしいわけではないですが、将来、世界的に「影響力」がある会社になってほしいですね。


てしま・ひろき◎XTech Ventures共同創業者/ジェネラルパートナー。一橋大学商学部卒業後、1999年、博報堂に入社。2006年、インタースパイア(現ユナイテッド)取締役に就任、12年ユナイテッド取締役に。18年9月より現職。主な投資先に、メルカリ、dely(ともにユナイテッド時代)、スペースマーケット、ベースフードなど。

かとう・なおと◎クラスター代表取締役。京都大学理学部で宇宙論と量子コンピューターを研究。同大学大学院中退後、スマホ・WEB開発や技術本の執筆をしながら、約3年間のひきこもり生活を過ごす。2015年7月、クラスターを創業し、16年2月にクラスターα版、17年5月正式にサービスをリリースし、現在に至る。2018年「Forbes 30 UNDER30 JAPAN」選出。

文=山本智之

この記事は 「Forbes JAPAN 社会課題に挑む50の「切り札」」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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私がこの起業家に投資した理由

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