キャリア・教育

2019.08.22 11:30

自分は「変な体型」。生きるか、死ぬかの境目から始まったモデル道|冨永愛 #30UNDER30

冨永愛



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弱い部分があるから強くなれる


今はVOGUE JAPANでエッセイを執筆したり、自分のキャリアや価値観について発信もしています。「包み隠さずなんでも話すよね」と言われることもありますが、意識しているつもりもないんです。ポジティブなことって、基本的にネガティブなことがなければ書けません。だから積極的に暴露しているつもりもないんですよ。

私が海外に出て、挑戦して勝負して、ここまでやってこられたのも、ものすごい弱かった自分がいるから。子供の頃は、常に人と比べて、背が小さくて可愛い子になりたいなと思っていたし、みんなと一緒になりたかった。やっぱり弱い部分があるから強くなれるんですよ。
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悩むってとても良いこと。悩まなければ向上しないし、挫折がなければ成功もありません。悔しいとか、辛いとか、悲しいとか、とても大切だと思います。陰と陽は、表裏一体であることを、この歳になって感じますね。だから、いま悩んでいる人も大丈夫ですよ。

私がちょうど20歳の頃、あるファッションジャーナリストに言われた言葉が印象的だったのでご紹介します。

「白鳥は水面を美しく泳いでいるように見えて、水面下では一生懸命水をかいているのよ」

当時は「努力しなさい」というように聞こえて、素直に受け止められず、反抗心があったんですが、いろんな意味を含んでいるように思えて、じわじわと胸に沁みるようになりました。もう少ししたら、もう一つの意味が見えてきそうな気がしています。

10年後に何をしているかなんて、そんなこと想像もつきません。でも、もっと多様性が広がり、皆さんが好きなものを見つけ、面白いものを発信して、各々の世界を広げていって、自分なりのチョイスができる時代になって行くのだと思います。これからも私は私のチョイスをしていき、いつまでも写真を撮りたいと思ってもらえるモデルでありたいですね。


とみなが・あい◎神奈川県出身。17歳でNYコレクションデビュー。以後約10年間に渡り、世界の第一線でトップモデルとして活躍。その後、拠点を東京に移し、モデルの他、テレビ、ラジオ、イベントのパーソナリティなど様々な分野にも精力的に挑戦。日本人として唯一無二のキャリアを持つスーパーモデルとして、チャリティ・社会貢献活動や日本の伝統文化を国内外に伝える活動など、その活躍の場をクリエイティブに広げている。



冨永愛が「インフルエンサー部門」のアドバイザリーボードとして参加した「30 UNDER 30 JAPAN 2019」の受賞者は、8月23日に特設サイト上で発表。世界を変える30歳未満30人の日本人のインタビューを随時公開する。

昨年受賞者、「スーパーオーガニズム」でボーカルをつとめる野口オロノや、昨年7月にヤフーへの連結子会社化を発表した、レシビ動画「クラシル」を運営するdelyの代表取締役・堀江裕介に続くのは誰だ──。

文=督あかり 写真=小田駿一

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30 UNDER 30 2019

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