ビジネス

2019.08.16

社会課題解決に挑む!日本のインパクト・アントレプレナー35 Part 3

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32. 「今日」を50年後に再現するDB
田村賢哉|ダーウィンエデュケーション(設立 2017年7月)

2019年4月、国内クラウドファンディング史上最高額の2.7億円を達成した東大発「次世代データベース」スタートアップ。データの関連性だけでなく、その意味や解釈を構造的に格納できるデータベース「APLLO(アポロ)」を開発する。質感までをも情報として保存できるため「“50年前の今日”を50年後に再現できる地球儀」も実現できるという。ソーシャルな思想をベースにオープンソースでの開発を行う。

33. 「あたたかい金融スキーム」生みの親
黒越誠治|デジサーチアンドアドバタイジング(設立 2000年3月)

老舗の企業再生や、伝統工芸の復活を手掛けるブランド構築事業を展開。代表・黒越は、ソーシャルインパクトボンドや、自身が「シェア型ファンド」と名付けるレベニューシェア型の匿名出資など、新たな金融スキームの実施・開発に数多く携わる。社会起業家支援のためのインキュベーションオフィス「COEBI」からは、WELgeeやダーウィンエデュケーションなどの有望社会起業家が生まれている。

34. 起業家が伴走する社会起業家支援
荻原国啓|ソーシャルアントレプレナーズアソシエーション(設立 2018年6月)

「起業家の経験やノウハウが循環する、社会起業コミュニティをつくる」をミッションに掲げる一般社団法人。「経験豊富な起業家によるメンタリング」「SEED投資を中心とした資金支援」「相互支援型の社会起業家コミュニティの形成」の3つを柱に、社会起業家を包括的に支援することで、より多くの社会企業の輩出を目指す。メンター陣にはゼネラルパートナーズの進藤均氏、Peatixの竹村詠美氏ら。

35. 「バリアバリュー」= 障害を価値に

垣内俊哉|ミライロ(設立 2009年5月)



年齢、性別、言語、障害のあるなしを問わず、すべての人にとって使いやすいモノやサービスのあり方である「ユニバーサルデザイン」のコンサルティングを行う。異なる違う視点に立ち、行動するための企業研修「ユニバーサルマナー」、障害のある人をモニターとして活用し調査を行う「ミライロ・リサーチ」などの事業を展開。

今年2月にリリースしたバリアフリー地図アプリ「Bmaps(ビーマップ)」は、店舗・施設のバリアフリー情報が一目で分かる仕組みで、障害者やベビーカー利用者など多様な人の外出を促す。バリアフリーではなくバリアバリュー=障害を取り除くのではなく、障害を価値に変えるという逆手の発想が鮮やか。

<アドバイザリーボード>
井上 浄 リバネス 代表取締役副社長CTO
重富 渚 グローバル・ブレイン インベストメントグループ
白石智哉 ソーシャル・インベストメント・パートナーズ 理事
工藤七子 社会的投資推進財団 常務理事
黒越誠治 デジサーチアンドアドバタイジング 代表取締役 
高塚清佳・黄 春梅 新生企業投資 インパクト投資チーム
荻原国啓 ソーシャルアントレプレナーズアソシエーション 代表理事
柳澤大輔 面白法人カヤック 代表取締役CEO

文=Forbes JAPAN編集部

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