それでは、例えばIT業界ではどうか。エリクソンなど巨大企業もあり、スウェーデンはそれなりにIT産業は盛んではあるが、では、日本から応募をしたときにどれだけ目立つのか。また、ライバルとなる中国やインド、アメリカなどのIT業界は、自動車産業に比べてすそ野が広く、競争率が高い。この場合、確かに需要はあるのだが、供給が他の多くの国からかなりあるということになる。
まずは相手の国の事情を探ることが第一歩となる。これを遂行するには前段のコネが必要となってくるのだ。ネットがいかに身近になろうと、質の良い情報はスウェーデン語でしか探せないし、本当に欲しい情報は人に会わないと出てこないものだ。日本語や英語の検索では辿り着ける情報にかなりの制限がかかってしまうだろう。
まとめると、海外移住及び労働許可取得への第一歩は、ホンモノの外資系企業に勤め、そこで言葉と文化を学び、コネを築く。その間に自らの専門性を高めることで、最初の2つのグラフの右上にジリジリと近づくこと以外に方法はない。
連載:スウェーデン移住エンジニアのライフ&ワーク
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