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著書『転職の思考法』『天才を殺す凡人』がともにベストセラーとなっている北野唯我は、就職口コミサイト「ワンキャリア」の最高戦略責任者でもある。

Forbes JAPANは、10月25日に発売される12月号で、ワンキャリアとの共同アワードを設置。「GREAT COMPANY FOR STUDENTS 」として、効果的な戦略で人材の確保・育成に成功した企業を表彰する予定だ。北野がこのアワードに込める想いとは──。


「働き方改革」には何が足りないのか?

先日あるイベントに登壇した際に、「働き方改革は成功だったのか?」という論点で盛り上がった。

いわずもがなだが、働き方改革は賛否両論を生み出した。改めて振り返り、「働き方改革は成功だったのか?」と問われたならあなたなら、なんと答えるだろうか。

先に結論を述べるなら私は、「働き方改革は成功だったが、模範となるスター企業が複数必要」だと思っている。そしてそれは、漫画『ジョジョの奇妙な冒険』と『ワンピース』から学ぶことがある、と思っている。

どういうことか?

データで見ると、改善している3つの数字がある。

まず、「成功」を定義するには当然、成果を数字でみる必要がある。働き方改革は簡単にいうと、「多様な働き方を選択できる社会を目指すこと」と「みんなが将来について希望を持てること」を主目的とした政府の施策だが、企業へのアンケート結果を見ると、目的は「長時間労働の是正」(85%)が最多で、「生産性の向上/業務の効率化」が次点(77%)となっている。

経済とはいきつくところ雇用であるため、雇用にまつわるデータをいくつか見てみると、以下のようになる。

・「働き方改革」に取り組み中の企業は約7割(2018年、HR総研)
・残業時間は、2014年から5年連続で減少(2018年、働きがい研究所)
・時間あたり実質生産性は2015年から3年連続で上昇している(2018年、公益財団法人 日本生産性本部)
・働き方改革を実施した企業のうち、効果の実感があるのは約6割。2割は効果の実感なし(2018年、HR総研)

これらのデータから、「失敗した」というのは難しいだろう。

では、なぜ、働き方改革が批判も受けるかというと、当然、肝心な「仕事への満足度」がそれほど上がっていないからだ。もう一つは、「その先の未来」が見えづらいことにあると思う。だから、なんとなく「あんまり楽しそうではない」という意見も出るのだろう。

では、何が足りないのだろうか? 私はその一つに、「スターのバラエティ」があると思う。

文=北野唯我

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