ビジネス

2019.08.13 12:00

世界的人気の「老け顔アプリ」FaceAppを創ったロシア人起業家


「魔法のフィルター」でスナチャを追撃

ゴンチャロフは外部の投資家に頼ることなく、株式の100%を保有したまま大きく事業を成長させることに成功した。彼は詳細なデータを示さなかったが、2年前のサービスリリース以来黒字であり、売上高は順調に成長しているという。

「我々は非常に儲かっており、シリコンバレーの投資家から容易に出資を得ることができるだろう。しかし、当社は自前で成長するのに十分な資金を持っている」

ゴンチャロフによると、FaceAppの売上の99%は有料会員の会費で、1%弱が広告収益だという。彼は、売上規模や有料会員数、ユーザー数について明らかにしていないが、有料会員数の比率が全体の1%程度であると述べている。

Google Playには、FaceAppのダウンロード数が1億回以上であると記されている。AndroidとiOSのユーザーを保守的に見積もって1億人と仮定し、その1%が月額3.99ドルを支払っているとすると、同社の年商は少なくとも400万ドルに達する計算になる。実際の金額は、これを大きく上回るだろう。

FaceAppが次に取り組んでいるのが動画だ。スナップチャットなどは、ライブフィルター機能を既に搭載しているが、ゴンチャロフは他社にはない、魔法のようなフィルターでなければリリースする意味はないと考えている。彼は、新しい魔法の効果が、再びプライバシー問題で打ち消されないことを祈っているという。

編集=上田裕資

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