今でこそ「Airtable」や「Notion」、「Zapier」などの著名スタートアップが「コード不要」なサービスを提供しているが、Webflowの設立当初はまだ大きな注目を集めていなかった。しかし、その後グーグルのクロームブラウザが普及するとフリーのウェブデザイナーがWebflowを利用するようになり、一度は断られたYコンビネータを口説き、2013年に同社のプログラムに参加した。
そしてプログラム終了後、コースラ・ベンチャーズとYコンビネータからシードラウンドで290万ドルを調達。それでも、多くのVCは依然として同社の成長ポテンシャルについて懐疑的だった。Webflowの競合には、GoDaddyやWixのほか、昨年スクエアに買収されたWeebly、Squarespaceなどがいる。
Webflowの顧客企業の多くはスタートアップだが、デルのような大手もユーザーだ。デジタル広告代理店Edgar Allanのマネジャー、Mason Poeによると、Webflowを使うことで従来は3人で行っていた業務を1人で行えるようになったという。
他のスタートアップでも、Webflowの導入後はエンジニアチームがウェブサイト管理を行う必要がなくなった。カーシェアリングを手掛ける「Getaround」ではマーケティング部門がサイト管理を行うようになったという。
Webflowに今回出資したAccelは、同社が新しいビジネスを生み出したと確信したという。AccelのパートナーのArun Mathewは、Webflowがアトラシアンやクアルトリクスが提供サービスを広げたのと同じように、今後はウェブサイト制作以外の領域にも進出できると考えている。「他のソフトウェア開発やアプリ開発への進出こそが本当のチャンスだ」とMathewは話す。
Magdalinによると、Webflowは新たな資金をもとにマーケティングやエンジニアの採用を強化していくという。「顧客やチームづくりに注力しながら、世の中により大きなインパクトを与えるビジネスに成長させたい」とMagdalinは語った。