「社員の数が増え、全員分を手書きするのは無理だ。新しい方法を考えなくてはならない時期がきた」と彼は話す。
2012年に設立のWebflowの経営は、最近になってようやく軌道に乗り出した。Magdalinは、コーディングができなくてもプロ並みのウェブサイトが制作できるサービスを提供するため、弟のSergieと友人のBryant Chouと共に同社を設立した。創業7年のWebflowは先日、シリーズAラウンドで7200万ドル(約76億円)の資金を調達した。
今回のラウンドは、ベンチャーキャピタルのAccelが主導した。Webflowは、これまで外部投資家から資金を調達するのに苦労し、290万ドル(約3億円)しか調達できていなかった。
今回の巨額調達の背景には、Webflowのビジネスが成熟してきたことがある。同社は、過去2年間黒字を達成し、法人顧客は4万7000社に達する。年間収益は2000万ドルで、情報筋によるとシリーズAでの評価額は、ポストマネーで3.5〜4億ドルだという。
Magdalinは9歳のときに家族とロシアからカリフォルニア州サクラメントに移住した。高校ではグラフィックデザインを学び、貿易業を営む父親を手伝ってロシア語の個人広告サイトに商品を出稿した。
カリフォルニア工科大学ではコンピュータサイエンスを専攻し、3Dアニメーションも学んだ。プログラミングに熱中した彼は卒業後、Intuitでソフトウェアエンジニアとして勤務した。
Magdalinは2012年にIntuitを退職しWebflowを立ち上げた。ビジネスプランの原型となったのは、彼が大学4年生の時に書いたレポートだ。彼は、ドラッグ&ドロップをバックエンドのコードに変換することができれば、起業家がウェブサービスを迅速に立ち上げられると考えた。
その後、彼はIntuitの同僚だったChouと弟のSergieを誘い、キックスターターで立ち上げ資金を調達しようと試みたが失敗し、多額のクレジットカード債務を負ったという。