台湾とアジア地域に関するあまり知られていない話題をカバー

Japan Robot Week 2018で展示されたヤマハのコンセプトバイク(Photo by David Mareuil/Anadolu Agency/Getty Images)

台湾の電動スクーターメーカー「Gogoro(ゴゴロ)」は2011年の設立以来、16万台以上の電動スクーターを販売してきた。ゴゴロは台湾全土に1300カ所以上のバッテリー交換所を設置し、都市部では500メートルごと、郊外では2〜5キロメートルごとに設置されている。

このインフラに魅力を感じた日本のヤマハは、2018年にゴゴロと提携を結び、電動スクーターEC-05の製造をゴゴロに委託した。ゴゴロの広報担当はフォーブスの取材に「ヤマハは台湾のEV(電動車両)市場のトップである当社に魅力を感じている。ゴゴロとヤマハはさらなる協業の道を探っている」と述べた。

EC-05のデザインはヤマハが行い、製造はゴゴロが行った。EC-05は台湾でゴゴロのバッテリー交換所を利用して走行できる。

ヤマハは電動スクーターの売上を伸ばそうとしている。ヤマハ発動機が5月に発表した2019年1~3月期の連結決算は、純利益が前年同期比12.5%減の283億円だった。「創業122年のヤマハは他の二輪車メーカーと同様に、このところガソリン駆動のバイクの売上を伸ばせていない」とバンクーバーのNavigant ResearchのアナリストのRyan Citronは述べた。

背景にはガソリン価格の上昇も指摘されている。そんな中、電動スクーターは今後が期待できる領域だ。Navigant Researchによると、世界の電動スクーターの売上は今年約30億ドル(約3180億円)だが、2024年には44億ドルまで伸びる見通しという。そのうちアジア太平洋地域での売上は、今年の約28億ドルから2024年には約40億ドルに伸びるという。

「ヤマハはホンダやカワサキ、スズキなどの日本メーカーとも協力し、電動バイクの新たなスタンダードを作り出そうとしている」とCitronは述べた。

世界的な認知度を誇るヤマハのブランド力をゴゴロは高く評価している。その一方で、同社は他のメーカーとの取り組みも始動させている。ゴゴロの共同創業者でCEOのHorace Lukeは今年5月、他メーカー向けにエンジンや電子部品を提供していくと述べた。他メーカーが製造した電動スクーターも、台湾のゴゴロの充電インフラを用いることができる。

ゴゴロは台湾政府の協力を得て、バッテリー交換所を整備した。しかし、台湾以外の諸国において、バッテリー交換所はまだ未整備な状態であり、それが電動スクーター市場の成長の妨げとなっている。

編集=上田裕資

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