米国全土の公共バスをEVに置き換えることを目指すプロテラは、昨年9月、ダイムラーの「トーマスバス」部門と組んでスクールバスの製造を開始していた。プロテラには元テスラのエンジニアや幹部が多数在籍しているが、同社は8月2日にプライベート・エクイティ・セールに登録し、最大で7500万ドル(約8億円)の調達を目指している。この情報は、企業価値が5億ドルを超える未公開企業の株価動向を追跡するPrime Unicorn Indexのデータで明らかになった。
プロテラが新規で7500万ドルを調達した場合、同社の累計の調達額は6億ドルを突破し、企業価値もさらに高まる。Prime UnicornのアナリストのJustin Byersは「調達額が上限レンジに達した場合、プロレラの企業価値はわずかに10億ドルを上回り、10億4000万ドルに到達する」と述べた。
プロテラは先日、新事業として商用EVトラックやEV清掃車両向けにバッテリーやモーターなどの部品を提供していくと宣言した。同社は約10年の間、カリフォルニア州で交通事業者向けに車両を提供してきたが、新設したProterra Powered部門でさらに事業を拡大する。
ロイターの報道によると、プロテラは年内のIPOを目指し、JPモルガンチェースやモルガン・スタンレー、ドイツ銀行らと契約を結んだという。プロテラCEOのライアン・ポップルはテスラ時代には財務部門に勤務し、2010年のテスラの上場に関わっていた。ポップルは2016年のフォーブスの取材に、数年以内にIPOを実施すると述べていた。
現状のプロテラの出資元としてはGMベンチャーズやダイムラー、BMWに加え、クライナー・パーキンス・コーフィールド・アンド・バイヤーズ(KPCB)やTao Capital Partnersなどがあげられる。