働く米国人の7割がインポスター症候群を経験、企業の支援が重要

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インポスター症候群は、男女それぞれに異なる影響を与えているとみられる。例えば、昨年発表された論文によれば、インポスター症候群の男性は、女性よりプレッシャーに屈しやすい傾向があるという。

研究チームは実験の前半が終了した時点で、参加者に「成績が良くなかった」と伝えた。すると、インポスター症候群の人は男性の方がより強く不安を感じ、やる気を失い、後半の課題では成績が女性をわずかに下回った。

これは、問題への対処方法が男女で異なることが原因ではないかとみられている。否定的なフィードバックをもらった後には、女性の方がより大きな努力を払おうとし、実際により良い結果を出す傾向があるとされている。

ヒューストン大学が発表した論文の著者は、「部下がインポスター症候群に苦しんでいることを示すサインに、上司は注意を払うべきだ」と指摘する。

「私たちの研究結果が示すとおり、こうした症状を示す従業員は、燃え尽き症候群や仕事に対する不満、ワークライフバランスの問題を抱える危険性が高い」

「これらの従業員には感情面での支援を行うだけでなく、上司が完璧主義について個別に指導することや、より頻繁に業績に関するフィードバックを行うことが必要だ」

インポスター症候群は、非常に一般的なものだ。従業員のメンタルヘルスの改善を支援するための取り組みとして、企業が対策を講じるのが賢明であることは間違いない。

編集=木内涼子

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