フォーブス ジャパン編集部 エディター


スポーツ業界の「情報の非対称性」を解決しようと思った

そして2018年2月にTENTIALを創業した。スポーツ領域で事業を展開することにした理由は、中西自身がスポーツ経験者であることも大きいが、「情報の非対称性に課題を感じたから」だと言う。

「プロスポーツ選手はスポーツに関する情報、知見をたくさん持っているものの、引退後にその情報が生かされることはない。そのため一般の人たちはスポーツ用品の選び方、メーカー間の違いなどが分からずにいる。この情報の非対称性に課題を感じたんです」(中西)

その課題感をもとに、まず立ち上げたのがスポーツ領域にスポーツメディアプラットフォーム「SPOSHIRU(スポシル)」だ。

同メディアは“スポーツを知る”という名前の通り、プロサッカー選手を含む現役アスリートと連携。彼らの知見を情報化し、さまざまなコンテンツを発信している。立ち上げから1年弱で月間75万PVを記録。スポーツ用品の月間流通額は4500万円を超えているという。

「インソールを履くこと」がカッコいい文化をつくる

そうした中で、D2Cブランドを立ち上げ、第1弾プロダクトとしてインソールを発売開始したTENTIAL。最初にインソールを展開することにした経緯は「SPOSHIRUを運営していく中で、足の悩みに関する検索ニーズが高かったから」だという。

実際、同社は2018年10月に足の不調を感じた時にLINEで気軽に相談できる「足の相談所」をリリースしている。スポーツ選手のみならず、一般の人でも足に関する悩みを抱える人が多いため、まず始めにインソールを手がけることにしたとのこと。中西曰く、TENTIAL ZEROには権威性、デザイン性、文化醸成という3つの特徴があるという。


「TENTIAL ZERO」は、足底を整えると同時に、日常のコンディションを整える習慣の重要性を文化として広める。

「実際にプロスポーツ選手が使っていて、医者のお墨付きもある。これは大きな特徴です。そして一般的にインソールは“ダサい”イメージがあると思うので、そのイメージを覆せるように商品含め、箱などもスタイリッシュなデザインにこだわりました。そうすることで、インソール履くことがカッコいい、という文化が醸成できると思っています」(中西)

スポーツ庁が、2025年までに日本のスポーツビジネスの市場規模を15兆円まで引き上げる目標を掲げるなど、ますます盛り上がりを見せるスポーツビジネス。TENTIALは今後、スポーツ産業にテクノロジーを掛け合わせ、デジタル化時代に即した次世代のスポーツビジネスを創っていくという。

最後に中西は「まず最初にインソールを手がけ、そこでTENTIALというブランドを多くの人に知ってもらえれば、今後の商品展開もしやすくなる」と語り、新製品の開発にも意欲的な姿勢を見せた。

文=新國翔大、写真=小田駿一

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