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ビデオゲームは、エンターテインメントとして大きな人気を得ているが、負の側面も併せ持つ。世界初の試みとしてこのほど実施されたある研究から、プレイヤーは頻繁にオンライン・ハラスメント(嫌がらせ)に遭っており、ときには過激主義思想やヘイト・プロパガンダにさらされていることがわかった。

反ユダヤ主義を監視する「名誉毀損防止同盟(Anti-Defamation League、ADL)」が2019年7月に公表した研究結果によれば、オンラインゲームを楽しむプレイヤーの65%が、ひどい嫌がらせに遭っていることが明らかになっている。具体的には、身体的に攻撃を加えるという脅し、ストーカー行為、継続的な嫌がらせなどだった。何らかの嫌がらせを受けたことがある割合は74%に上っている。

ビデオゲーム業界の現在の世界規模は1520億ドル(約16兆516億円)に上り、アメリカでは成人の53%がプレイしている。ビデオゲームはまた、過去30年でソーシャルプラットフォームへと進化を遂げた。そこでのやりとりは、充実したものになることもあれば、有害な場合もある。研究では、プレイヤーが好ましい出来事を経験していることも明らかになった。

ゲームのソーシャルプラットフォームを通じて友人ができたと回答した割合は51%に上ったほか、ほかのプレイヤーを助けたことがあるという回答は50%、コミュニティへの帰属意識を持てたとする回答は30%だった。ゲームを通じてパートナーを見つけた人も13%いる。

残念ながら、ソーシャルプラットフォームの例にもれず、嫌がらせが蔓延していることも明らかになっている。調査回答者の44%が、身体的攻撃についての脅しを受けたことがあると回答。ストーカー行為を受けたことがある人は34%だった。最も憂慮すべきは、ゲーマーの29%が、「ドキシング」の被害に遭ったと回答したことかもしれない。つまり、オンラインゲームの最中に、他人に個人情報をネット上で公表されたのだ。

以下は、人気オンラインゲーム15種で嫌がらせを経験した人たちの割合を示したものだ。15のゲームそれぞれで、全プレイヤーの少なくとも半数が、何らかの嫌がらせを経験したことがあると回答した。その割合が最も高かったのは「Dota 2(Defense of the Ancients 2)」で79%。最も低かったのは「マインクラフト」だが、それでもかなり高い51%だ。

研究はさらに、過激思想や陰謀説、虚偽情報に出会ったプレイヤーの割合を調査。白人至上主義に遭遇したことのあるプレイヤーが23%いたほか、「9.11(アメリカ同時多発テロ事件)陰謀説」に遭遇した割合は13%だった。

有名ビデオゲームのプレイ中にハラスメントに遭ったことのあるプレイヤーの割合(2019年4月)

*PC、ゲーム専用機、モバイルプラットフォームにおける回答者、1045人

翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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