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LGBTからダイバーシティを考える


世界トップ3の観光超大国も夢ではない日本

杉山:日本は海外から見て、旅行の目的地としてどういう位置付けになっていますか?

ダイクス:すごくいい位置にいますよ。2020年に外国人旅行者4000万人という目標を達成すれば、世界のトップ10入りも視野に入ってきます。2018年度はタイが3800万人で世界10位ですからね。6000万人まで増えれば世界で3位、4位ですよ。トップのフランスは8700万人です。

杉山:海外に行ったとき、現地の人に観光地としての日本をどう考えるかとよく尋ねるのですが、「ダイバーシティの面でOKというイメージが日本にはないからスキップしてしまう」と言われることがあります。

実は日本はLGBTフレンドリーに変わりつつあるという実態が伝わっていないのはもったいないですね。

ダイクス:LGBT関連の旅行マーケットは、世界全体で211億ドル(約22兆円)と言われる巨大な規模です。「フレンドリー」とみなされる旅先であれば、この巨大な市場のシェアを獲得するチャンスが生まれます。

杉山:今年の東京レインボープライドの参加者は20万人まで増えましたが、ニューヨークは300万人はゆうに超え、10兆円くらいの経済効果があると聞きます。

ニューヨークでは毎年6月、1カ月間に渡りプライドが開催されます。一方で東京レインボープライドはGWの約1週間。比較するには大きな差がありますが、さらに大きい経済効果を見込めるポテンシャルはあります。だから現状をもったいないく感じてしまいます。

日本はLGBTフレンドリーな旅先であることを伝えていくことも課題ですが、一部の地域ではまだハードルが高いことも事実です。新宿二丁目でも「外国人お断り」というお店があったりしますから。



ダイクス:日本を訪れる側と迎える側、お互いの慣れの問題が大きいと思います。日本の旅館の場合、以前は外国人を受け入れることに難色を示す施設もありました。

でも、ネット上で情報が広まり、外国人旅行者の旅館に対する知識レベルも上がりました。受け入れ側の旅館も「なんとかなるんだ!」という成功体験を積み重ねてきています。

杉山:僕の地元の新宿にしても、海外から知り合いが来た時に僕が案内すれば、お店選びから、チップを払う必要はなくてもチャージは取られるといった文化の差まで、楽しんでもらえます。そういった少人数のグループ向けのコンシェルジュのようなサービスができないかも、考えています。

構成=岡田浩之 写真=藤井さおり

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