フォーブス ジャパン編集部 エディター


「カフェには国ごとの特性があると思っています。ラッキンコーヒーが急成長を遂げたのは、中国国内でのコーヒー需要が爆発的に伸びていることに加え、カフェがスターバックスしかなかったから。ただ、日本にはスターバックスやドトール、コメダ珈琲などカフェの種類がたくさんある。そして、コンビニコーヒーが安くて美味い。

ラッキンコーヒーと同じことをやっても上手くいかないと思ったので、サードウェーブコーヒーのカフェとして、高いクオリティを目指しつつ、便利さも提供することにしました。まだスケールするかどうか分からないですが、クオリティが高いのに価格が安い。このポジションを目指せば、チャンスがあるのではないかと思っています」

それに加え、松本は「すべての作業をロボットなどに任せ、自動化するのは目指すべきところではない」とも語る。あくまでリアルビジネスとテクノロジーを融合することが目的だ。

「カフェに関しては、シチュエーションも付加価値になると思っています。例えば、朝カフェに行き、『おはようございます』と言われてコーヒーを渡されたら嬉しい気持ちになる。これは自動化しては生み出せない付加価値です。もちろん、自動化していく方向も良いと思いますが、自分はレジ作業や経理作業といった作業を効率化し、接客だけに集中できるカフェにしたら面白いんじゃないかと思っています」



北参道はPMFを実証するのに良い場所

カフェの立地といえば、人通りが多い渋谷や新宿などが一等地として知られているが、松本がオープンした場所は北参道だ。なぜ、この場所にしたのか。その理由にもプロデューサーとして数多くのサービス・アプリを手がけてきた松本の一面が垣間見える。

「KITASANDO COFFEEが入っているビルの上の階はシェアオフィスになり、周りには出版社『幻冬舎』がある。北参道は新しいもの好きの密度が高く、PMF(プロダクト・マーケット・フィット)を実証するには良い場所。この土地自体は、通行量も少ないのでカフェに向いていないですが、そうした中でアーリーアダプターをきちんと掴めれば、通行量の多い場所にオープンしても上手くいくと考えています」

文=新國翔大、人物写真=小田駿一

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