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Sergiy Palamarchuk / Shutterstock.com

ローマのカラカラ浴場は、同市で2番目に大きな公衆浴場で、1度に1万人が利用できた。3世紀にカラカラ帝が建てたこの浴場は、1800年がたった今、文化論争の渦中に置かれている。争点となっているのは、浴場の近くでのマクドナルド店舗の開店だ。

米CNNテレビによると、イタリアのアルベルト・ボニソーリ文化財・文化活動相はフェイスブックへの投稿で、「私の意見は既に表明した。文化財・文化活動省が許可を撤回したことをお知らせする」と述べた。

ローマのビルジニア・ラッジ市長は「ローマの奇観を守られなければならない」と述べ、「カラカラ浴場の遺跡地帯でのファストフード店舗建設を止める」というボニソーリ氏の決断を支持すると表明した。

ニュースサイト「ザ・ローカル(The Local)」によると、マクドナルドの新店舗は、浴場のすぐ隣の私有地である大きな園芸用品店に建設されることになっていた。ドライブスルーと250席を備え、60人以上の雇用を生むはずだった。

マクドナルドにとって、ローマ市での論争はこれが初めてではない。ローマのスペイン広場で1986年3月20日に初の店舗が開店する前には、地元レストラン経営者らがファストフード店舗開店は「ローマの没落」になると主張し、長い反対運動を繰り広げた。

米紙ニューヨーク・タイムズは当時の様子について、抗議活動の参加者が支持者から山盛りのパスタを差し入れされたと伝えている。今回の出店拒否は文化保護主義者の勝利のように思えるかもしれないが、ローマにはマクドナルド店舗が40以上存在し、うち2店は市民が大切にしている名所であるバチカン市国とスペイン階段のすぐ近くにある。

自治体は時に、マクドナルドの出店阻止を避けることもある。同社は許可を受けられなかった場合、かかった費用や潜在的収入の損失を理由に自治体を提訴することが多いからだ。

マクドナルドは2016年、フィレンツェ市の主要広場の一つであるドゥオモ広場での出店が拒否されたことを受け、同市を相手取り2000万ドル(約21億円)の損害賠償を求める訴訟を起こした。フィレンツェ市はこれに先立ち、食の伝統を守るための措置として、新たなレストランで使用される農産物の70%を地元で調達しなければならないとする新法を制定していた。

マクドナルドは米国で、メニューの数を減らして中核メニューに焦点を当て、目玉商品の質を改善することで売り上げを伸ばしてきた。冷凍肉から未冷凍への切り替えや、最新技術による店舗の近代化も、米国での大幅な売り上げ拡大に貢献した。

マクドナルドにとって米国以外で最大の市場はフランスだが、イタリアは英国・ドイツに続き欧州4位で、全国に500以上の店舗がある。マクドナルドは各国の好みに合わせてメニューを若干変えており、フランスとドイツではビール、モロッコではラマダーンの断食用特別メニュー、スイスではラクレットチーズが入ったハンバーガーを用意している。

編集=遠藤宗生

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