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2019.08.05 06:00

マイクロソフト会長も出資のセキュリティ企業「Confluera」の実力

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サイバーセキュリティ分野のスタートアップ「Confluera」が7月30日、900万ドル(約9億8200万円)のシリーズA資金調達の実施をアナウンスし、正式に事業を始動した。サイバー攻撃をリアルタイムに検知する同社の資金調達は、Lightspeed Venture Partnersが主導し、マイクロソフト会長のジョン・トンプソンもエンジェル投資家として参加した。

トンプソンはConflueraの取締役に就任した。「調査企業ガートナーは企業のセキュリティ関連支出が今年、1240億ドルに達すると見込んでいる」と、Conflueraの共同創業者でCEOのAbhijit Ghoshはフォーブスの取材に述べた。

「しかし、巨額な資金を注いでも、企業が貴重なデータや信頼を守り抜くことは困難だ。当社はサイバー攻撃の発生源を探知し、被害を未然に防ごうとしている」とGhoshは続けた。

Conflueraは企業のデジタルインフラの動きを追跡し、データの流れをリアルタイムでマッピングする。不審な動きをコンテキストで読み取ることで、セキュリティのアラートを発信する。

マイクロソフト会長のトンプソンはConflueraの共同創業者のBipul Sinhaや、CEOのRubrikの説得を受け入れ、同社の取締役に就任したという。

「大企業の多くは複数のレイヤーでセキュリティを管理しているが、膨大なデータを検知しつつも、攻撃を未然に防ぐのは難しい」とトンプソンは話す。「ハッカーらは以前と比べて巨大なリソースを武器に攻撃を行っている。データからインサイトを導くことで、攻撃に備えることが可能になる」

Conflueraは8月にラスベガスで開催されるセキュリティのカンファレンス、Black Hatに参加し、事業の詳細を発表する予定だ。ニューヨーク本拠の税務アドバイザリー企業CohnReznickは、既にConflueraのプラットフォームをサーバに組み込み、8月中旬までにインフラの8割に導入する計画という。

同社のインフラ部門のRichard Canniciは「セキュリティソフトの多くには、ハッカーの侵入を許す穴が潜んでいる。Conflueraのシステムを用いることで、攻撃を未然に防げる」と述べた。

「世間の人々の多くはハッキング被害に遭った場合、それが突然の攻撃だったと考えている。しかし、ハッカーらは時間をかけて下調べを行っているのが現実だ。Conflueraは不審なデータの動きをマップ化し、攻撃の予兆を報せてくれる。他の企業にはない技術を、彼らは持っている」

トンプソンは今後の1年から1年半ほどで、Conflueraのテクノロジーを大規模に市場に導入することを望んでいる。

編集=上田裕資

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