ビジネス

2019.08.03 18:00

「所有しない」ぜいたく、提供する高級ブランドが増加


買い物に使える金額(または与信枠)には限度がある。それは、購入に関して残された唯一の障壁だと考えられる。だが、レンタルはそれを変えた。消費者はうっとうしいお金の問題を気にかけることなく、思うがまま、頻繁に買い物をすることができる。

例えば、レベッカテイラーのドレスを4着買えば、恐らく価格は合わせて1600ドルを超える。だが、レンタルすれば159ドルの料金で済む。消費者にとっては魔法のように魅惑的な体験だ。

より多くの消費者が、それまで手の届なかったブランドを試すことができるようになった。ブランドの支持者は、さらに増えることになるだろう。これは、販売やレンタル事業の拡充、サブスクリプション・サービスなど(の機会が増すこと)を意味する。小売業者がレンタルと別の販売チャネルのカニバライゼーション(共食い)を心配しないのは、このためだろう。

さらに、レンタル・プロブラムはブランドに、顧客についてより詳しく知る機会を提供する。複数回レンタルしているのはどのような商品か、商品を選ぶ際にはどのように優先順位をつけるのか、予算に限りがなければどのようなトレンドを取り入れてみたいのか、といった情報を収集できる。

絶えず進化するオムニチャネルの業界では、新たなサービスが現れては消えていく。そうした中で、消費者が好み、望むものと非常に深く関わり合うレンタルは今後、多くのブランドや小売業者の主要なチャネルとなる可能性がある。

編集=木内涼子

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