次のステップは起業? 自分の判断が正しいかを見分ける方法

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2. 必要なスキルがあるか

会社を一から作るにせよ、既存のビジネスを買い取るにせよ、自分には起業をやり抜くために必要なスキルやリソース、つながりがあるかを知っている必要がある。『Buy Then Build(買収し、構築せよ)』を執筆したウォーカー・ダイベルは「パーソナルブランドを明確にし、自分の強みと弱みを明確にする必要がある。まずは自己意識を持つことで初めて、『ここには成長の可能性がある。私の経歴があれば、確実にこれを成し遂げられる』と言えるようになる」と述べている。

起業家として成功する上で、全てのことに優れていければならないわけではないことは留意しておこう。自分に足りない分野を特定し、そうした弱みを強化できるような中核チームを構築することに注力すればよい。とはいえ、あなたのスキルや強みは事業構想に合ったものであるべきだ。ビジネスモデルを自分の欠点を中心に構築しても意味はない。

雇われの身から起業家になるには大きな勇気が必要であり、その勇気はあなたの強みと弱みに関する明確な自己認識で支えるべきだ。また、自己認識はブランディングの成功の鍵でもある。自分と他の起業家が共通して持つスキルを特定するだけでなく、自分独自の性質を発見することも重要だ。

3. リスクや不安定な状態を受け入れられるか?

自分が自分の上司となり、自分で勤務時間を決め、チームの方向性を制御することは解放的で、力を感じることのように聞こえるかもしれないが、起業に当たっては、そうした柔軟性と引き換えに安定性を犠牲にすることが必要だ。

ビジネスの成功はあなたの決断に左右され、大きなプレッシャーにより従業員時代よりもはるかに多くのストレスを感じるかもしれない。また、少なくとも短期的には、本当の意味での休暇や貯蓄を犠牲にする必要があるかもしれない。

リスクを取ることは、起業において重要な一部分だ。ソフトウエア企業ウェブメソッズ(webMethods)の共同創業者、カレン・メリックは「リスクを取っているからといって、恐怖心を感じていない、恐怖を認めていない、恐怖心の影響を受けていないわけではない。ただ、恐怖によって自分の足を止めさせていないだけだ」と述べる。ハーバード・ビジネス・スクールの研究では、大きな成功を収めた企業の創業者に共通する性格特性のトップは、リスクを取ることだとされている。2位はイノベーションだ。

起業家になるためには、結果が保証されていない状態で賭けに出ることに慣れる必要がある。あなたの現在のキャリアの最も重要な部分が「安定」だとしたら、おそらく起業すべきではない。

起業家になる意欲を十分に備えた人はあまりおらず、設立したての企業をスタートアップ段階を超えて成長させられる人はさらに少ない。大きな一歩を踏み出す前に、ここに挙げた3つの質問を使って、自分自身と「面接」をしよう。

編集=遠藤宗生

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