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2019.08.02

ジェフ・ベゾスが元妻に4兆円、史上最大の離婚調停に

ジェフ・ベゾスとマッケンジー(Getty Images)

アマゾンのジェフ・ベゾスCEOは7月29日、離婚調停としては史上最高額の財産分割を行い、彼が保有するアマゾン株式の4分の1を元妻のマッケンジー・ベゾスに譲渡した。ベゾスは世界トップの富豪の座をキープした一方、マッケンジーは世界3位の女性富豪のポジションに浮上した。

フォーブスのリアルタイム・ビリオネアランキングで、ベゾスは8月1日朝の時点で保有資産1178億ドルで首位にたち、2位のマイクロソフト創業者のビル・ゲイツに130億ドルの差をつけている。マッケンジーは現在、1970万株のアマゾン株を保有し、その価値は368億ドル(約3兆9600億円)に達している。

フォーブスはマッケンジーの代理人にコメントを求めたが、回答は得られていない。現時点でマッケンジーを上回る資産を保有する女性は世界に2人いる。ロレアル創業者の孫で、保有資産537億ドルのフランソワーズ・ベタンクール・メイヤーと、ウォルマート創業者のサム・ウォルトンの娘で保有資産504億ドルのアリス・ウォルトンらだ。

離婚手続き以前のベゾスは7880万株のアマゾン株を保有しており、その価値は8月1日の株価ベースで1500億ドルだった。ジェフ・ベゾスとマッケンジーは今年4月のSEC(米国証券取引委員会)への提出書類で、株式譲渡が行われる期日を離婚手続きの完了後と定めていた

フォーブスは7月31日、ジェフ・ベゾスがSECに18億ドル相当のアマゾン株の売却を報告したと報じていた。提出書類には、この売却がベゾスとマッケンジー間の離婚調停の成立を受けてのものであることが記載されていた。

マッケンジーは今年5月、著名投資家のウォーレン・バフェットやビル・ゲイツらが始めた社会貢献キャンペーンの「ギビング・プレッジ」に参加し、保有資産の半分を寄付することを宣言していた。ジェフ・ベゾスはギビング・プレッジには参加していないものの、昨年9月に20億ドルをホームレス支援に寄付することを宣言していた

マッケンジーは小説家として、2006年にアメリカン・ブック・アワード(米国図書賞)を受賞している。彼女はプリンストン大学で作家のトニ・モリスンから創作を学び、これまで2作の小説「The Testing of Luther Albright」と「Traps」を発表している。ジェフ・ベゾスとマッケンジーは1993年に結婚し、その翌年にベゾスはアマゾンを立ち上げていた。

編集=上田裕資

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