ビジネス

2019.08.02

「人と組織」に向き合い、変化を続ける。名古屋HRスタートアップの現在地

スタメン代表の加藤厚史


企業のニュアンスを汲み取り、設計した制度が社員にしっかり使われて自走し始めたとき、はじめて経営がよい方へ向かっていくのだという。制度自体をすべてテクノロジーで設計しても、「使われないサービス」になってしまう。

だからこそ、効率が悪いと指摘されながらも、企業ごとの専任担当が定期的に訪問したり面談を重ね、第三者としてデータを分析しながら制度の提案を行う時間を大切にしている。こうした地道な取り組みの成果として、契約継続率が非常に高く、98%ほどの顧客企業が利用を継続しているそうだ。

「契約当初はその企業の100店舗のうち、10店舗だけで部分導入頂いていたものが、100店舗全体に広げていただけるケースも増えました。そうした拡大に対応するため、人員を強化し、投資を続けています。とてもありがたいなと思うと同時に、『TUNAG』をシステムとコンサルティングの両面でもっとよいサービスにしなければと強く思います」(加藤)



加藤が起業するきっかけであった「人と組織」が強い会社を作りたいという思いは変わらない。「TUNAG」は創業事業としての位置付けであり、今後さらに事業を拡大、変化させていく可能性は充分あると説明する。

「『TUNAG』のサービスは社会的意義もあり、導入いただいている企業と共に成長している実感があります。そしてスタメンには職種問わず、人と組織が大好きなメンバーが集まっていることもあり、日々『TUNAG』を進化させることができています。今後も色々な展開を考えています」(加藤)

「ITとリアル」、つまりテクノロジーで解決するクラウドサービスと実際に人が関わるコンサルティングを組み合わせたサービスを軸に、様々な課題解決のために事業を今後も展開していく予定だ。

文=大木一真 写真=小田駿一

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