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チャーミングケアで広げる家族の視点


また私は、「チャーミングケア」に関するポータルサイトを運営している。チャーミングケアとは、病気や障害のある子どもの外見上のケアやメンタルケア、そして寄り添う保護者のためのケアを指す。

そのサイトは当事者間の座談会や、病気や障害のある子供のケアに関するさまざまな課題を専門家を交えて議論する場にしている。当事者だけでなく、社会全体で「チャーミングケア」について考えてもらうことを目指している。

実際に体験したことがないとなかなか可視化されてこない困りごとの一つに「病院付き添いの保護者の食事」がある。

患児には病院食が支給される。しかし保護者には食事補助はなく(ごく一部の病院施設で有料提供している病院もある)、ほとんどの保護者が、コンビニ食か外食で過ごす。病室で子どもと一緒に食べることが許されている場合はまだ良いのだが、病院や症状によっては、衛生管理のため禁止されている。その場合は、付き添いの交代要員を用意して、交代している間に食事や風呂など、保護者自身の身の回りのことを済まさねばならない現状がある。


アンケートで浮き彫りになった現実

病院付き添いに関して、普段チャーミングケアに関わってくれているサポーターの方々に、病院付き添い時の食事に関して個別にアンケートを実施した。その一部をご紹介したい。

・院内には、レストランや食堂、コンビニなどがあり食料調達には不自由しませんでしたが、子どもの目が離せないといった理由から、ほとんどの保護者の方は、買い置きのレトルト食品やコンビニ弁当・パン類の日々でした。

・レトルト食品やコンビニ弁当が中心になるため、栄養の偏りが起こり体調を崩しやすくなる。


・子どもの状態悪化時には、子どもを一人にして部屋の外に出られないため、食事を取れないこともしばしば。


・病室の冷蔵庫が共同利用で一人当たり数品しか入れられないため、まとめ買いもできなかった。

・毎日コンビニ弁当やレンジ調理のご飯ばかりだと、食費がかさんでしまう。


・乳幼児の付き添いにも関わらず、保護者の病室での食事は禁止だった。交代要員を確保しなければならず、保育などの方にお願いして短時間で済ませた。

・ほとんど簡単なもので素早く済ませていたので、何を食べていたのかも記憶にない。

皆それぞれに、苦労されている様子が読み取れる。

文=石嶋瑞穂

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