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マーケティング感性を磨いて時代を読む


戦略的なコミュニケーションは3層で考える

「コミュニケーション」というと、多くの人はオフィス内の会話や、商談、プレゼン、スピーチ、パーティやイベントといった場でのトークといったものを連想するでしょう。実は「コミュニケーション」は対象をどこにおくのかによって、いくつかの種類に分けられます。分かりやすく図解するとこのような形です。



「コミュニケーション」とは、意思疎通のこと。起点を自分や自社としたときに、最初に挙げた「オフィス内の会話」は自分と「1)身近な周囲の人」とコミュニケーションをとるための「手段」です。

「商談、プレゼン、スピーチ、パーティやイベントといった場でのトーク」は自分と身近な周囲の枠の外に出た、自分と「2)社外や取引先」とコミュニケーションをとるための「手段」です。1と2は、多くの人にとって、自分が普段行っているコミュニケーションの手段としてイメージしやすいのではないでしょうか。

広告業界では「コミュニケーション」という言葉がよく使われますが、その大多数は自分から「3)不特定多数」に向けたコミュニケーションを指しています。不特定多数に対するコミュニケーションの「手段」は、広告宣伝やPRだけではありません。

メディアを通して不特定多数に届けられるスピーチ、SNSやブログでつづる言葉はもちろんのこと、一般生活者と自分や自社の間のあらゆる接点に存在するものが、「自分や自社」の価値を世の中の人が解釈するもとになる多くの情報を発し、それを伝える手段として機能しています。

自社のホームページ、ECサイト、商品そのもの、店舗、社員の服装、採用活動、企業や社員の挙動ひとつひとつまで、あらゆるものが自分と社会をつないで意思疎通をはかるコミュニケーションの手段になりうるのです。つまりコンテンツ・アズ・ア・コミュニケーション(コンテンツそのものがコミュニケーション)ととらえるとわかりやすいかもしれません。

不特定多数から無視されてしまう原因とは?

私のコラムでは、この「不特定多数に対するコミュニケーション」にフォーカスし、不特定多数から「無視されない」ための方法について、私の10年間の広告代理店戦略プランナーとしての実践から見えていることをお伝えしていきたいと思います。

なぜここにフォーカスするのかというと、実はいまこの「不特定多数に対するコミュニケーション」のスキルが個人にも企業にとっても、とても重要になってきていると思うからです。それなのに、多くの人がまだ自分が「不特定多数に対してコミュニケーション」を発していることを認識していないからです。

その結果、何も計算されていないコミュニケーションが、余計な情報を発して自分や自社が「無視される」原因をつくっていることにさえ気づかないまま、放置されているのです。

文=阿佐見綾香

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