ビジネス

2019.07.28 09:00

グーグルの新「買い物サイト」、検索履歴で掲載商品を最適化

(Photo by Kevork Djansezian/Getty Images)

グーグルは先日、米国のユーザー向けに「ショッピング」ページのリニューアル版の提供を開始した。今回の刷新は5月にアナウンスされたもので、検索履歴に基づいてパーソナライズされた製品一覧が表示される。

グーグルは新たなショッピングサイトのテストを、フランスを含む一部の国で行ってきた。近年のグーグルはプロダクト検索において、アマゾンに市場を奪われつつある。今回の動きには、この流れを食いとめたい意図があると思われる。

ショッピングページに並ぶプロダクトの大半は、グーグルが以前から提携を結んできたBoxedやウォルマート、コストコやターゲットなどの商品だ。しかし、グーグルアカウントにログインした状態でサイトを見ると、ユーザーごとにカスタマイズしたページが表示される。

筆者の場合は最初にアクセスした際に、女性向けのランニングシューズが表示された。自分とは全く関わりのないプロダクトが表示されたことに戸惑ったが、ページを再度読み込むと、数日前から検索を行っていたブルートゥーススピーカーが表示された。

また、サーチボックスに筆者がお気に入りの飲料ブランド、La Croixの名前を入れると即座に探していた飲料水の「La Croix Sparkling Water」が表示された。グーグルショッピングにおいては、グーグルの保証制度であるBuy with Google Guaranteeも利用できる。

気になるのは、アマゾンで同様な検索を行った場合、競合の飲料ブランドが検索結果に表示されるが、グーグルショッピングにはこの機能がまだ実装されていないことだ。しかし、そう遠くない将来に実装されるのかもしれない。

グーグルショッピングのサイトは、シンプルで整頓された印象で使い心地は非常に良い。グーグルのマテリアルデザインは、アマゾンのプラットフォームよりも快適かもしれない。

ただし、アマゾンが膨大な商品をより求めやすい価格で提供していることは事実であり、衝動買いを誘う点でも、グーグルが追いつくのはかなり難しいかもしれない。

編集=上田裕資

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