内定が欲しければ「なぜ」を4回繰り返せ。ファストリ採用責任者が語る「就活」とは

ファーストリテイリング 人事部 IT採用チームリーダー 鈴木 健太郎


精度の高い情報を得て判断できる力を身につけることも大切

就活を始めるにあたっては、精度の高い情報を得るだけでなく、判断する力ということも大事です。これだけ情報が溢れている時代、量より質です。

売り手市場だから簡単に内定が出るなど、数字のマジックに踊らされてはいけません。自分の人生を決めるのに“内定率”がどのくらい影響するでしょうか。内定が出やすい企業だから受験するといった安易な考えで企業を選んでいいのでしょうか。また、情報収集の際には企業や業界研究のみならず、社会の移り変わりも知ることが大切です。

携帯電話で例えてみましょう。性能について言えば、ガラケーよりスマホの方が優れていますよね。今は、年配の方が使いやすいユーザビリティー、またはセキュリティー面などでガラケーも活躍していますが、「スマホを知って、あえてガラケーを選択する」のと、スマホの進歩を知らないで、「電話だけでなく、メールもできるし写真も撮れるなんてすごい」と言ってガラケーを選択するのとでは全く違います。社会の動きを知らずに世界では戦えません。

そして、大切なのは情報の精度を高め、行動を起こすこと。チャンスだと思ったときに自ら掴みにいくことです。

多くの人は頭で考えるけれど、失敗を恐れ行動しない。だから結果が出ない。行動を起こせば、良くなる、悪くなる、現状維持など何かしらの結果が出ます。就活に置き換えると、OBに会いに行く、会社説明会に参加するなどの行動を起こすと、意外に面白い出会いがあるかもしれませんし、その人に影響されて人生が変わるかもしれません。しかも、たった1回「行く」と決め、行動した結果です。

IoT、AI、ビッグデータ、ディープラーニング……テクノロジーによって情報の量もその処理スピードも上がった結果、人間はそれを使って何をすべきかという判断することになります。知識の量ではなく、情報を組み合わせ、新しいものを創り出すクリエイティビティや最適解を導き出す力が必要になるのです。

世界が大きく変わっていく中で、錆びることのない日本の普遍的な力を鍛えることで、就活に限らず将来的に活躍できるチャンスを掴むことができるのではないでしょうか。

さあ、皆さんはどのように人生を歩みますか?

構成=裵麗善(ぺ・リョソン) 写真=帆足宗洋

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