LVMHの株価の下落が下落した一方、マイクロソフトの株価の上昇により、世界2位の富豪のポジションにはビル・ゲイツが復活した。フォーブスの試算では7月25日時点で、LVMH会長のアルノーの保有資産は先週から25億ドルの下落となり、1007億ドル(約10兆900億円)だ。
一方でビル・ゲイツの保有資産は先週の1029億ドルから、1040億ドルに上昇した。ゲイツは先週、2008年以降で初めて世界の富豪ランキングの3位に転落していた。一方で世界トップの富豪であるアマゾンのジェフ・ベゾスの地位は揺らいでいない。ベゾスの保有資産は現在、約1620億ドルだ。
ベゾスは元妻のマッケンジー・ベゾスに、彼が保有するアマゾン株の4分の1を譲渡すると宣言したが、それでもなお彼の保有資産はゲイツを約200億ドル上回る見通しになる。
LVMHの株価の下落の要因としては、同社が7月24日に発表した2019年上半期の決算内容があげられる。売上は15%増の279億ドルに達したが、営業利益はアナリスト予想をわずかに下回る結果となった。同社の営業利益予想は59億8000万ドルだったが、実績は59億ドルだった。
LVMHの主要事業のファッション及び皮革製品の売上は、前年比21%増の116億ドルだった。
「今期の業績は当社のファッションメゾン戦略の正しさを裏づけるものとなった」と、アルノーはプレスリリースで宣言した。「LVMHの成長はロングタームの思考に支えられている。高い品質の維持やクリエイティビティの追求が当社の成功の鍵となっている」
アルノーはここ最近、様々な新戦略を打ち出している。先日はステラ マッカートニーと新たな提携を結んだほか、ラグジュアリーホテルを傘下に持つ「ベルモンド」を32億ドルで買収していた。
フォーブスの世界の富豪ランキングで2001年以降に、1位と2位にランクインした人々は、世界でわずか5人に限られている。ベゾス、ゲイツ、ウォーレン・バフェット、Zaraのアマンシオ・オルテガ、メキシコの通信業界のビリオネアのカルロス・スリム・エルーらだ。