ブロットマンは現在の状況について、次のように述べている。
「スマホで注文するモバイル・オーダーやアプリを使ったロイヤリティ・プログラムなど、個別の機能を開発している(ハイテクのソフトウェア)会社は数多くある」
「だが、それが問題の一部でもある。レストランは何社ものベンダーを寄せ集め、それぞれと協力したいわけではない。彼らはソリューションとしての、統合されたエンドツーエンドのプラットフォームを求めている」
スターバックスとブライトルームの統合された技術がまず提供されるのは、モバイルアプリやモバイル注文・決済、ロイヤリティ・プランなどのサービスをまだ提供していない各国のスターバックスのライセンシーだ。
だが、ブロットマンによれば、いずれはスターバックスと競合するその他のレストランにも提供したい考えだ。
業界を超えたトレンド
こうしたビジネスモデルの導入は、あらゆる業界にみられるトレンドだ。例えば、米マクドナルドはパーソナライゼーション・ソフトウェア会社のダイナミック・イールドを買収。
また、スーパーマーケットチェーン大手のクローガーは、社内で開発したスマートロッカーその他の技術のライセンス事業を担当するサンライズ・テクノロジーを傘下に設立。競合他社を含め、さまざまな企業へのライセンス供与を目指している。
アマゾン・ドット・コムのアマゾン・ウェブ・サービス(AWS)は、ウォルマート傘下のメンズウェア・ブランド、ボノボスをはじめ、競合する数多くの小売業者にクラウドコンピューティング・サービスを提供している。
ブロットマンは現在のトレンドについて、「AWSの成功が関係している」と語る。そして、「各社がこうした市場機会を捉えようとすることは、理にかなっている。外食産業のデジタル化は、まだまだ始まったばかりだ。大きな機会がある」と述べている。