世界38カ国、800万人が愛読する経済誌の日本版


そんな時、お世話になったマッキンゼーのパートナーの方から、「良い案件が取れたから最後にやっていけ」と言われて、本当にこれで最後のご奉公だと思い、決まっていた転職先の内定をお断りして、そのプロジェクトを担当することになりました。それが私にとって大きな転換点となりました。

マッキンゼーでは、毎日のように「お前のバリューは何だ」と上司から言われて、「今日もバリューが出せなかった」「チームのバリューは出せたけど、私のバリューは出せなかった」と悩んでいました。横並びで評価されることもあって、自分のバリューを出すことだけに躍起になっていたのです。

けれど、その最後のプロジェクトでは、初めて仕事の成果という1点に意識を向けることができました。私にはもう失うものが無いので、自分が周りからどう見られても構わないから、とにかくプロジェクトを成功させなければ、という気持ちになれたのです。

そうしたら肩の力も抜けて、知ったかぶりもしなくなったし、分からないことがあれば誰かに素直に助けを求めることができるようになりました。結果的にそのプロジェクトは大成功を収め、その後、私はクライアントさんから名指しで呼ばれるようになりました。そこから9年間はトントン拍子で責任範囲が広がって、「自分がいないマッキンゼーはつまらない」と思えるくらい仕事を楽しめるようになりました。

令和時代に必要とされる人の条件



もしUNDER 30のうちにビジネスマンとして大きく成長したいと思うなら、自分にとっての目標を持ち、それを達成するための方法を研究し続けることが、とても大切です。目標自体は何でもよくて、例えば、新規事業の立ち上げやゲームタイトルの成功といった大きなテーマに限らず、会社の20周年パーティーを成功させるなどの小さな単位で考えてもいいでしょう。

私はDeNAを創業する際に、「日本で最大のネットオークションの会社をつくりたい」という目標を立てました。それ単体はとても遠いゴールですが、実現するための要素を分解していくと、まず仲間を見つけようとか、サービスを開発するためのエンジニアを採用しなければとか、いろいろなやるべきことが浮かび上がってくるわけです。

文=花岡 郁 写真=帆足宗洋

VOL.1

退路を断ち、小出監督にすがった若き頃の選択...

VOL.3

「社会とは同化できない自分」に向き合うアー...

PICK UP

あなたにおすすめ

合わせて読みたい