3. 自信と意図を持って行動する
謝り過ぎてしまうと強さを示すことはできず、逆にあなた自身やその存在、貢献を矮小(わいしょう)化してしまう。仕事では率直なコミュニケーションを心がけよう。より意識した表現方法を使えば、リーダーや信頼できる権威として見られるようになる。また、率直・明確に話すことで、自分のスキルを示すと同時に自信も高まる。
それに役立つテクニックのひとつに、コロンビア経営大学院のアダム・ガリンスキー教授が開発した「マインド・プライミング」という手法がある。簡単に説明すれば、自分が大きな強さや幸せ、誇りを感じたことについて書き出すという手法だ。会議やプレゼンテーションの直前に実践することで、何もしないときと比べてパフォーマンスが大幅に上がり、周囲からの票かも向上することが、これまでの研究で分かっている。
ガリンスキーが行ったある実験では、マインド・プライミングをした人の60%が少なくとも1人のチームメートから「グループのリーダー」としてみなされた。これは偶然の結果と比べて倍近い確率だ。
謝罪に必要な共感力と謙虚さを持つことは大切だ。大事なのは「すみません」という言葉を全く使わないことではなく、謝る根拠があるときだけ「すみません」と言うようにすることだ。あなたがコントロールできないことに対しては謝らないこと。無意識にせよ意識的にせよ、過度に謝ってしまうと、顧客や同僚、上司から悪いイメージを持たれかねない。
常に謝らなければならないと感じる気持ちを抑えるためには、他の癖を直すときと同じ戦略をとればよい。時間をかけて努力すれば、謝り過ぎる習慣を克服して、自分の力を取り戻すことができる。