1900年代初頭設立のゼネラルモーターズは、フォード、クライスラーとともに「ビッグ3」と呼ばれ、米国自動車産業の隆盛を象徴する企業のひとつ。世界販売台数も2008年まで約80年にわたり首位に君臨し続けた。そんな大企業も、リーマンショックの煽りを受けて09年に経営破綻。09年より新生GMとして経営の立て直しを図ることとなる。
14年には大手自動車メーカーとして初の女性CEO、メアリー・バーラが就任。彼女は赤字部門の売却やコスト削減に辣腕を振るう一方、北米で売れ行きが好調のピックアップトラックやSUV、そして次世代EVに注力するなど、企業を変革しながら商品開発を活性化させている。
そんなGMの主力ブランドの一つが、高級車ブランドのキャデラック。セダンに「CT」、クロスオーバーに「XT」を冠する新世代の命名ルールによりラインナップが整理されている。なかでも好評のSUV「XT5 CROSSOVER」を今回はご紹介。
縦型のLEDによるポジションライトが個 性的なこのクルマは大型のグリルと相まって存在感は抜群。しかし、ボディの全幅は1915mmと日本の都市部でも走らせやすいサイズに抑えられている。この車体に搭載される3LV型6気筒エンジンは1990kgの車体を滑らかに走らせるのに十分なパワーを供給。
もちろん先進の予防安全、運転支援システムも搭載。シートが振動して危険を知らせるセーフティアラートや自動ブレーキ、レーンキープアシストといった機能が安全で快適なドライビングを助けてくれる。
身長175cmの筆者が運転席で感じた印象は、包み込まれるようでいて広々とした車内の空間。さらに、レザーにウッド、スエード、アルミニウムなどの厳選された素材で仕立てられたインテリアは高級なホテルを思わせるほどの上質なもの。
米国を代表するラグジュアリーカーを提供してきたキャデラックのXT5 CROSSOVER。機能性とパフォーマンスに優れつつ、品格も備える稀有な一台だ。
General Motors Cadillac XT5 CROSSOVER Luxury
駆動形式:AWD
全長:4825mm
全幅:1915mm
全高:1700mm
最高出力:231kW(314ps)/6700rpm
価格:¥6804000(税込み)
問い合わせ:GMジャパン・カスタマー センター(70120-711-276)
【連載】クルマの名鑑
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