ビジネス

2019.07.25

アマゾン音楽配信サービスの急伸、競合各社の脅威に?

Nicole Lienemann / Shutterstock.com


増加する会員数

音楽ストリーミングサービス大手に目を向けてみよう。スポティファイ・プレミアムの世界全体の有料会員の基盤は前年比で32%増加。また、アップル・ミュージックも同時期に、有料会員の基盤が50%拡大した。

アマゾンの競合各社は、年間成長率について言えばアマゾンより低いとはいえ、実際の会員数はずっと多い。音楽誌「ビルボード」によると、世界全体の会員数は、スポティファイが1億人、アップル・ミュージックが6000万人だ。

アマゾンの場合、プライム会員になると自動的にPrime Musicも利用できるようになるため、それぞれの会員を分けて考えていない。報じられるところによれば、Amazon Music UnlimitedとPrime Musicの両方を合わせた有料会員数は、2018年に2000万人だった。

FTが会員数3200万人と報じたことについて、ビルボードがアマゾンに問い合わせたところ、アマゾン側代表は、同紙が挙げた現行会員3200万人という数字は「推測にすぎない」と語ったという。

FTが挙げた英国リサーチ企業「MIDiA Research」のデータによると、55歳以上の会員が占める割合は、アマゾン・ミュージックはおよそ14%、スポティファイはわずか5%だ。アマゾンがこうした年齢層を狙うのは至極当然だ。アマゾンエコーは高年齢層の暮らしをラクにするのに最適な機器であり、ミレニアル世代やZ世代をターゲットにしているほかの音楽サービスとうまく差別化が図れるからだ。

翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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